上写真=小菊昭雄監督は「誰が出ても規律を全うしてくれる精度が上がった」と喜んだ(写真提供◎セレッソ大阪)
「白熱の好ゲームになる」
いよいよJ1リーグが再開する。セレッソ大阪は7月30日にアビスパ福岡と対戦する。
中断期間の2週間、小菊昭雄監督は「コンディション調整ではなく、強化して、ラスト3分の1を勝って乗り切る」と宣言してトレーニングを組んだ。「選手が意図を汲んでくれて、素晴らしい充実した時間になりました。ここ数日の練習を見ても、チームとしても個としても、強度も精度も成長を感じています」と胸を張った。
その最大の効果は「誰が出ても規律を全うしてくれる精度が上がったのをうれしく思います」だろう。これが勝負の夏に効いてくる。
川崎フロンターレに勝って、鹿島アントラーズ、横浜F・マリノスとはドロー。そしてアウェーの大阪ダービーでは勝利をもぎ取った。その前の清水エスパルス戦はドローで、リーグ戦は5試合負けなし。安定して勝ち点を稼いでいて、その間の天皇杯ラウンド16でも名古屋グランパスを下して、ベスト8に進出している。
そしてここからまた、タフな5連戦が待ち受ける。小菊監督の命名は「本気でタイトルを取りにいくための5連戦」である。
「一つひとつの試合を大事にしながら、目標の3位以内に全員でつかみにいく、そしてその先にさらに高い目標をつかんでいけるような5連戦にしたいと思っています」
アビスパ福岡をホームに迎えたあと、川崎フロンターレとホームアンドアウェーでルヴァンカップ準々決勝を戦う。その間にヴィッセル神戸とホームで相まみえ、最後はFC東京とのアウェーゲームとなる。
どの相手も手強いが、まず見据えるのは福岡戦。
「J1最小失点が示すとおり、堅い守備からのカウンターやサイド攻撃、リスタートの強さも素晴らしいチームです」
最大限のリスペクトは小菊監督らしさ。余計な力は入っていない。
「これまで積み上げてきたものに、この2週間でレベルアップしたことをトライするには素晴らしい相手だと思います。自分たちがやってきたサッカーをブレずにやり続ける、トライすることに尽きると思います。そうすれば、自ずと結果は出てきます」
ボールをしっかりつなぎながら前進していくスタイルで、堅守を打ち破ってみせる。
「球際の攻防やセカンドのバトルで一瞬のスキも見逃せない、白熱の好ゲームになると思います。集中力を切らさずに戦っていきたいですし、ホームなのでファン・サポーターの皆さんと喜びを分かち合えるようにしたいと思います」