上写真=脇坂泰斗が100試合出場達成で、奥様から花束贈呈(写真◎J.LEAGUE)
「200試合でも300試合でも出てくださいと」
脇坂泰斗が第18節で達成したJ1出場100試合は、ただの100試合ではない。
「ユース出身で100試合出場は初めてのことと聞いたので、光栄です。先輩方が活躍し、後輩たちも海を渡って活躍する選手もいますし、今週は新たに2人の加入も発表されました(MF大関友翔、DF松長根悠仁)。いまのU-18はプレミアリーグで首位を走っていますし、先輩も後輩も素晴らしいなと思います」
川崎フロンターレの歴史をつくる100試合になった。
「振り返ってみると1年目は出場がゼロだったので、2年目からで達成できたのは、ケガで離脱することもなくできてすごくポジティブに感じています。これも、1年目で下積みというか自分に集中できたからなので、その1年がなければ100試合はなかったと思っています」
ルーキーイヤーの2018年はJ1ではベンチ入りもなし。ルヴァンカップで1試合だけベンチ入り、天皇杯で1試合、ACLで1試合に出場しているが、このときに蓄えたものが次の年からの成長につながった実感がある。
「周りからは、もっともっと200試合でも300試合でも出てくださいという言葉をいただいていて、自分もそうしたいと思っています」
そんな次の一歩となるのが、セレッソ大阪とのアウェーゲームだ。前回対戦ではホームで1-4と大敗を喫している。
「一度負けた相手には負けられないですから、アウェーですけど全員で勝ち点3を持ち帰りたいと思います。4-4のブロックをどう崩すかをチームで合わせてやっていきたい」
そのためにも、大島僚太が復帰したことは大きい。アンカーに入ることでボールの循環にスムーズさと意外性の両方をもたらしてくれる。後ろは任せておけば、脇坂が前でプレーする時間が長くなる。
「より前でできるようになっているので、僚太くんがいることを利用して逆にターンすることもやりやすくなったし、相手にとってはつぶさなければいけない選手なので、その分、自分や他の選手が空いてきます」
大島の技術や個人戦術だけではなく、その存在感を逆利用する共通認識もできている。
「相手を見ることのできる選手が増えることで、攻撃の再現性が上がってきます」
だからこそ、勝利がほしい。100試合目の磐田戦は先制しながら、セットプレーから追いつかれてドロー。
「うまいだけではないのがフロンターレの良さです。負けず嫌いの集団なので」
その先頭をゆくのが、背番号14。勝利に徹底的にこだわって101試合目に挑む。