上写真＝右サイドバックとして先発した酒井宏樹。チャンスをつくったがゴールは遠かった（写真◎AFC）
■2022年4月21日 ACLグループF第3節（ブリーラム・スタジアム）
大邱 1-0 浦和
得点者：（大）ゼカ
鈴木圭太のクロス＆ゼカのヘッドで沈む
前半からボールを握った浦和だが、守備の局面で3-4-2-1から5-4-1に変化し、タイトに守る大邱の堅守を崩せない時間が続いた。攻めあぐねる時間が長くなると、流れは次第に相手に傾いていく。後半の開始直後には、ロングボールからチョン・チインに抜け出されて、ボックスに進入を許し、シュートを打たれた。鈴木が右手で何とかはじき出したが、いきなり危ない場面をつくられた。
鈴木の好守で事なきを得たが、ロングボールを交えつつ、セカンドボールを拾って押し込んでくる大邱相手に、その後、浦和はやや受け身になってしまう。すると53分、逆サイドに一気に展開され、相手の左ウイングバック、鈴木圭太にフリーでクロスを許して、最後はゼカに打点の高いヘディングを決められてしまった。
浦和は左サイドへ圧縮をかけてボールを奪いにいっていたが、相手にプレスをかいくぐられ、サイドを変えられたことが痛かった。結果、小泉のスライドは間に合わず、酒井も前に出ていけず、フリーでクロスを上げられることになった。浦和のCBの間にポジションを取ったゼカもうまかったが、そこにピンポイントでクロスを上げた鈴木圭太も見事というよりほかない。一瞬のスキを突かれて喫したこの1点が、結果的に勝負を分けることになった。
失点後はロングボールで中盤を飛ばされ、なかなかリズムをつかめない浦和は67分に岩尾→柴戸、松尾→関根、小泉→モーベルグ、大畑→明本と4人を同時に代えて試合の流れを引き寄せにかかった。以降の浦和はサイドを攻め筋として、仕掛けやコンビネーションを駆使して何度も相手ゴールに迫っていった。
しかし、大邱も危険を察知するとボックス内の人口密度を上げて対応してみせる。浦和の攻撃を水際で跳ね返していった。残り15分を切ると、さらに浦和は猛攻を仕掛け、ほぼ敵陣でプレーするようになる。89分に至近距離から放ったユンカーのシュートはGKに止められ、跳ね返りを拾ってショルツが狙ったが、これまたポストに嫌われた。
4分間のアディショナルタイムに突入したあとも浦和は攻め続けた。だが、大邱の人垣を崩せなかった。ポゼッションでは大きく上回ったものの、ついぞゴールをこじ開けられず。手堅く守り速攻を仕掛ける相手の術中にはまり、浦和は今大会初黒星を喫することになった（2勝1敗）。
◆試合出場選手
・大邱メンバー:GKオ・スンフン、DFジョ・ジヌ、チョン・テウク、キム・ジンヒョク、MFファン・ジェウォン、イ・ジンヨン（82分:キム・ヒスン）、チャン ソンウォン 、ブルーノ・ラマ、鈴木圭太、チョン・チイン（72分:イ・グノ）、アン・ヨンウ（60分:チャン・ソンウォン）、FWゼカ（82分:キム・テヨン）
・浦和メンバー:GK鈴木彩艷、DF酒井宏樹（78分:馬渡和彰）、アレクサンダー・ショルツ、岩波拓也、大畑歩夢（67分:明本考浩）、MF岩尾憲（67分:柴戸海）、伊藤敦樹、小泉佳穂（67分:ダヴィド・モーベルグ）、江坂任、松尾佑介（67分:関根貴大）、FWキャスパー・ユンカー
