明治安田生命J1リーグ第2節・FC東京対名古屋グランパスが20日、味の素スタジアムで開催される(延期分/19時)。前日、囲み取材に応じた長友佑都は昨季までFC東京を率いていた長谷川健太監督との対戦を前に自身の思いを語った。

上写真=長谷川健太監督との再会に向けて意気込みを語った長友佑都(写真◎J.LEAGUE)

健太さんがいなければ帰って来れなかった

 昨年9月に長友がFC東京に復帰した際、チームを率いていたのが、現名古屋グランパスの指揮官、長谷川健太監督だった。20日の対戦を前に、長友は率直な思いを口にした。

「健太さんがいなかったら、東京に帰って来れなかったかもしれない。監督が欲してくれなければ、FC東京に帰って来れなかったと思います。この素晴らしいクラブに帰れたのは健太さんのおかげ。恩を感じています」

 ともに戦った時間は短いが、長友にとってその出会いは重要だった。

「ただ、僕自身は、健太さんに貢献できなかったという思いが残っていて、複雑な気持ちがあります。でも今回は敵として戦うことになりますが、短い時間でしたけど、自分自身が健太さんから学んだこと、そして成長を見せたいと意気込んでいます」

 昨季、加入した後はチーム状態がなかなか上向かないこともあり、長友自身もチームの勝利に貢献する機会は限られた。そしてシーズン終盤に長谷川監督は退任。自分に期待し、獲得してくれた指揮官の思いに応えることはできなかったという意味で「複雑な気持ち」がある。

 敵となって実現する『再会』では、長谷川監督から学んだことともに、今季、新たに取り組んでいるプレーをしっかり見せたいと長友は言った。

「最近、中でのプレーにハマっています。こんなに楽しいんだなと。これまでサイドのレーンを駆け上がることが僕の役割だったり、サイドバックの役割だと思っていた。でも現代フットボールは変わってきていますし、監督の求めることもあるので、その監督の戦術を理解して、今はインナーでもプレーをしないといけない」

 大外を駆け上がる武器に加えて、中で周囲と連動しながらプレーすることに取り組み、日々、自身の成長を実感しているという。

「自分だけじゃなくて、11人でサッカーはやっているので、どこと自分がつながれるかというところは常に意識しています。今まで外に開いて、中との距離がけっこう遠かったりとか、距離感が短くて、味方の選手を自分のポジショニングで苦しめていたところも多かったなといま思うと感じるところもある。今は中で、いい距離感でできていますし、もちろん味方の状況、敵の状況によって自分が開いて幅を取ることも必要ですが、俯瞰してプレーできているのは、自分の中でも成長を感じます」

 成長に年齢は関係ない。年を重ねたからこそ成長できるとも長友は言った。

「海外でも色んな監督とやらせてもらったので、順応するのにそこまでかからないなと思いますし、体現できてきていると思っています」

 長友は感謝の思いを持って、長谷川監督との『再会マッチ』に臨む。以前とは異なる、さらに成長した自分の姿を示すつもりでいる。


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