2月18日に開幕する2022年のJリーグ。サガン鳥栖の開幕戦は19日、アウェーに乗り込んでのサンフレッチェ広島戦だ。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの注目選手にインタビューを実施。7年ぶりにプロ生活の原点に復帰した藤田直之が、変革期のクラブを引っ張る覚悟を語っている。

より応援したくなるような戦いを

――読谷村でのキャンプ中、練習試合が5試合ありました。そこでつかんだ収穫と課題は?

藤田 ボールを早く動かし、自分たちからアクションを起こすという点では良い場面がたくさん出たのですが、失点数が多かったです(川崎フロンターレ戦は45分×4本で2-9、浦和レッズ戦は45分×3本で5-6など)。そこは課題ですが、開幕前ですから、ある意味でポジティブに捉えることができると思います。攻撃一辺倒で守備がおろそかになったらリーグ戦では上位に行けないので、修正しなければいけませんが、良いシーンもたくさんあったので、やられてはいけないところとのバランスを取ることを引き続き、やっていく必要があります。

――開幕戦で対戦するサンフレッチェ広島の印象は?

藤田 ウチと同様に監督が代わりましたが、監督交代前のイメージで言えば、守備はタイトだし、タレントもそろっていて、敵にすると嫌なチームです。どんなサッカーをするか分からないのは、どちらも同じですから、始動から積み上げている自分たちのサッカーを、いかに徹底できるかが大事になると思います。相手を意識するのではなく、自分たちのサッカーに集中することで、勝機を見いだせるはずです。しっかり自分たちのサッカーを体現したいと思います。

――ホーム開幕戦は第2節です(2月26日15時から湘南ベルマーレと対戦)。駅前不動産スタジアムでのプレーは楽しみですか?

藤田 はい。スタジアムの雰囲気が、すごく好きなんです。鳥栖を離れてアウェーの選手として行ったとき、すごく戦いにくかったことを覚えています。またホームの選手としてプレーできるのは心強いですし、いまから楽しみです。ファン・サポーターの皆さんと選手が一体となって戦うという点で、駅前不動産スタジアムはどのクラブにも負けないと思っています。スタジアムが一つになったときの鳥栖は、本当に強いです。そういう雰囲気で戦えるように、皆さんをそういう気持ちにさせられるような試合をしていきたいです。

画像: 2クラブでのプレーを経て7年ぶりに復帰。中盤のバランサーとして経験を生かす(写真◎サガン鳥栖)

2クラブでのプレーを経て7年ぶりに復帰。中盤のバランサーとして経験を生かす(写真◎サガン鳥栖)

――今季は監督が代わり、戦力も大幅に入れ替わりました。そうした状況だけに、鳥栖のことを深く知る藤田選手への期待は大きいと思います。

藤田 もちろんプレッシャーがないわけではありません。監督が代わり、主力のほとんどが移籍して、ファン・サポーターの皆さんが不安に思っていることは十分に理解できます。でも残っている選手も、新しく入ってきた選手も、良い選手ばかりです。フィールドプレーヤー最年長として、そんな選手たちとともに新しい鳥栖を見せていく上で、チームを引っ張らなければいけません。プレッシャーだけでなく、楽しみな、ワクワクするような気持ちもあります。

――最後に新シーズンへの決意と、ファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。

藤田 7年ぶりに鳥栖のユニフォームを着ることができるのが、すごくうれしいです。より強い責任と覚悟を持って帰ってきたつもりなので、ピッチでしっかり表現したいと思います。僕たちが戦う姿勢を見せて、ファン・サポーターの皆さんの心に火をつけたい。それを見れば皆さんも、より選手を鼓舞してくれます。相乗効果で、より良い雰囲気のスタジアムを、一緒に作っていけたらと思っています。今季も応援よろしくお願いします!

取材・構成◎石倉利英

藤田直之(ふじた・なおゆき)◎1987年6月22日生まれ、福岡県出身。東海大五高、福岡大を経て2010年に当時J2の鳥栖に加入。正確なキックや的確なポジショニングなどの持ち味で、11年のJ1昇格、12年からのJ1定着に大きく貢献した。15年には日本代表にも選出されている。16年にヴィッセル神戸、19年にセレッソ大阪に完全移籍し、両クラブでも多くのリーグ戦に出場。完全移籍で今季、7年ぶりに鳥栖に復帰した。昨季終了時点でJ1通算296試合に出場しており、間もなく300試合を迎える。172cm、72kg

【試合情報】2022明治安田生命J1リーグ開幕戦
◆2022年2月19日(土)14時キックオフ(エディオンスタジアム広島)
・サンフレッチェ広島 vs サガン鳥栖
 DAZNにて独占ライブ配信


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