まもなく開幕する2022年のJリーグ。サンフレッチェ広島は2月19日に、ホームでサガン鳥栖と開幕戦を戦う。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの注目選手にインタビューを実施。期限付き移籍から2年ぶりに復帰した野津田岳人が、地元の広島への熱い思い、タイトル奪還への意気込みなどを語ってくれた。

広島でプレーできる喜び、うれしさ

――今季の広島のサッカーについて、どんな印象を持っていますか?

野津田 昨季までの城福浩監督の4年間とは、正反対と言っていいほど大きく変わったと感じています。攻撃はアグレッシブに縦に早く、守備も勢い良くボールを奪いにいく。常に自分たちが主導権を握ってサッカーをするために、運動量や高いインテンシティも求められています。城福監督の時代も守備の意識は高かったですが、そのとき以上に奪いにいく守備を目指していて、奪ったら縦に早くパスを入れるなど攻撃的に戦う意識が強く、やりがいがありますね。

――攻守のつなぎ役となるボランチとして、甲府で学んだことを生かせそうですね。

野津田 どんどん前に行くぶん、誰かが中盤の空いたスペースをカバーしなければいけません。やみくもに前に行くのではなく、ポジションに穴を空けず、周りを見ながらコントロールすることが大事になります。全員で前に行き過ぎると背後を突かれることもあるので、自分たちボランチがうまくコントロールして、ボールを握る時間帯も作る必要があります。昨季の甲府が、全体をコンパクトにしてラインを高く設定し、前線からボールを奪いにいくサッカーをしていたので、少し似ているところがあり、自分としてはやりやすいです。

画像: 20年途中からボランチでプレー。甲府で経験を積み、今季もボランチで勝負する(写真◎2022 S.FC)

20年途中からボランチでプレー。甲府で経験を積み、今季もボランチで勝負する(写真◎2022 S.FC)

――ミヒャエル・スキッベ新監督は来日できない状況が続いていますが、オンラインで面談があったそうですね。

野津田 「アグレッシブに、自分たち主導でサッカーをしたい」「相手のボールにプレッシャーをかけて、引いて守るのではなく、前から奪いにいくことを意識しなければいけない」などと話されていました。90分間、攻撃も守備も主導権を握り続けるサッカーをしよう、と言われています。

――開幕戦で対戦するサガン鳥栖の印象は?

野津田 昨季は試合を見ていて、面白いサッカーをしていると感じていました。全員が的確にポジションを取り、常にボールを動かしながら攻撃を組み立てていたと思います。今季は監督が代わったので分からないことも多いですが、相手のペースで試合をすると難しい展開になります。自分たちが目指している、主導権を握り続けるサッカーができれば勝利に近づけるはずです。強気に、アグレッシブにプレーすることが大事になると思います。

――2012年、高校3年生のときにJリーグデビューした野津田選手も、今年6月で28歳になります。

野津田 チームを引っ張らなければいけない年齢になっていることは自覚しています。ただ、まずはしっかり試合に出て、チームを引っ張る存在になる必要があります。試合に出て活躍してこそ周りに言えるようになるので、自信を持って引っ張っていけるように頑張りたいです。

――19年に期限付き移籍から復帰したとき、あこがれの森﨑浩司さんがつけていた背番号7を受け継ぎました。その後に再び期限付き移籍して、復帰した今回は、ラストチャンスという思いもあるのでないですか。

野津田 おっしゃる通りです。前回もバリバリ活躍するつもりで広島に帰ってきましたが、期待や重圧を重く受け止め過ぎて、うまくプレーできませんでした。今回は自分らしくやるしかないという、いい意味で吹っ切れた感覚があります。やるしかないので、がむしゃらに、もう一度チャレンジャー精神で頑張りたいですし、広島出身選手として、広島でプレーできる喜び、うれしさを感じながらやっていきます。

――最後に、ファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。

野津田 2年ぶりに広島に帰ってきて、皆さんの前でプレーすることになりました。1年間で成長した姿を見せられるように、皆さんに楽しんでもらえるサッカーをして、もう一度、強いサンフレッチェを僕たちで作っていくために頑張ります。ぜひ一緒に戦ってください。応援よろしくお願いします!

取材・構成◎石倉利英

野津田岳人(のつだ・がくと)◎1994年6月6日生まれ、広島県出身。ジュニアユースから広島のアカデミーでプレーしてきた生え抜きで、利き足の左足から繰り出す強烈なキックを武器に、高校3年時の2012年にJリーグデビュー。翌13年にトップチームに昇格した。2016年途中からアルビレックス新潟、17年に清水エスパルス、同年途中から18年にベガルタ仙台と、約3年間の期限付き移籍。19年に復帰して2年間プレーしたのち、21年はヴァンフォーレ甲府に期限付き移籍。満を持して復帰し、広島での活躍を期している。177cm、72kg

【試合情報】
2022明治安田生命J1リーグ開幕戦
サンフレッチェ広島 vs サガン鳥栖(エディオンスタジアム広島)
2022年2月19日(土)14時キックオフ
DAZNにて独占ライブ配信


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