「兄弟のような」仲間たちと
――いまのFC東京の大きな魅力の一つが、ブラジル国籍の選手の4人の仲の良さ、明るさ、元気の良さにあると思います。兄貴分として、どんなグループだと感じているでしょうか。
DO 兄弟のような感じでしょうか。一緒にいる時間が楽しいですし、ふざけたりもしますしね。そして、ピッチの中に入ったら、そうした仲の良さを生かして協力し合えるので、チームの雰囲気を作ったり勝利に貢献したりできると思っています。
今年からエンリケ・トレヴィザンが加わりましたが、素晴らしい人間であるのはすぐにわかりました。ピッチ外でもいい関係であれば、ピッチの中でも結果を出すことにつながります。だから私は、ブラジルの選手に限らずピッチ外での関係は誰であっても意識していますし、チームとして結果を出すには大切なことです。
――副キャプテンとしても、一体感は求めていきたいですものね。
DO 外国籍選手が増えて、ブラジル国籍の選手だけではなくてクバ(ヤクブ・スウォビィク=ポーランド)とも連係を取って、新しい選手がすぐになじめるように手伝っています。グラウンドで結果を出すという仕事に向けて、いかに早く適応できるか、そのためにピッチ外で助けることも頑張っていきたいんです。
――そんな新しいチームは、いよいよ2月18日の金曜日に川崎フロンターレと開幕戦を戦います。2019年も開幕戦で対戦していて、0-0でしたが、今回も同じ結果では嫌ですよね?
DO 非常に難しい試合だったので、よく覚えています。勝利を目指しているので同じ結果は望んでいませんが、川崎へのリスペクトもありますし、敵地での開幕戦であることも踏まえると、前年のチャンピオンにアウェーで0-0でスタートすることは必ずしも悪い印象ではありません。同じ結果になったとしてもネガティブな要素はありません。でももちろん、プロ選手としてはアウェーだろうと相手がリーグを連覇している王者であろうと、勝利をめざして挑むことに変わりはありません。
――直近の対戦となった昨年10月のアウェーゲームでも、0-1で敗れたとはいえ拮抗した戦いでした。
DO 川崎は強敵でビッグクラブの一つですが、自分たちも勝つための準備はしています。いま進めている新しいスタイル、新しいフォーメーションと、自分たちの特徴がうまく組み合わさっていけば、もちろん勝つチャンスはあります。サッカーをする以上は結果にこだわらなければいけないと思っているので、勝利のために準備したいと思います。
――同じブラジル国籍の選手としては、これまで素晴らしいバトルで沸かせてきたセンターバックのジェジエウ選手が負傷で離脱しています。
DO サッカー選手のケガというのは非常に悲しいもので、ブラジル国籍の選手でも日本の選手でも変わりません。一方で彼はフロンターレの中でも大きな仕事をする選手なので、抜けた穴を補ってくるでしょうが影響はあるでしょう。自分たちも勝てる準備をしなければなりません。そしてもちろん、ジェジエウ選手には早く復帰してくれることを心から願っています。
――センターバックには谷口彰悟選手もいます。彼も手強い選手の一人だと思います。
DO 日本代表にも選ばれていて、とてもレベルの高いプレーをする偉大な選手です。彼のような選手に勝つのは非常に難しいけれど、だからこそ全力で戦って勝利に貢献したいと思っています。
通訳◎小林俊也 取材・構成◎平澤大輔
ディエゴ・オリヴェイラ
1990年6月22日生まれ、身長179cm、体重80kg。ブラジル出身。圧倒的なスピード、ボディーコンタクトの強さ、強烈なシュートとオールラウンドな能力を備えるFWだ。2016年に来日して柏レイソルで2年間プレーすると、18年からはFC東京の攻撃の中心として常にゴールをめざしてきた。真面目な性格で外国籍選手のまとめ役としても重要な存在で、今年からアルベル監督に指名されて副キャプテンに就任した。