上写真=森重真人が新スタイルに「楽しい」と繰り返した(写真提供◎FC東京)
「ふさわしいキャプテンであるべき」
「うれしい気分と責任という部分でしっかりやっていかなければ」
新生FC東京の新キャプテンは、森重真人だ。過去にも経験があるからこそ、深いところでリーダーとしてのあり方を理解している。
「東京のキャプテンであることは責任がありますし、ふさわしいキャプテンであるべきだと思っています」
アルベル監督からの打診を受けて、光栄なことだと受け入れた。新時代に突き進もうとするクラブとチームが、森重のリーダーシップとともに戦うシーズンになる。
沖縄キャンプは刺激的だ。アルベル監督がやって来て、これまでとはまったく異なる方法でチーム作りを始めている。一瞬ごとに新しい気づきがある。
「テンポよく、雰囲気良くトレーニングしていて、ストレスなくできていることを最初に感じます。練習はしっかり頭を使いながら技術も伴わないとできないので、時間はかかると思いますけど、僕個人もレベルアップできるようにしなければいけない。そう思わせてくれますね。やっていて楽しいです」
楽しい、という根源的な感覚を味わうことができているのは、何よりだろう。ミーティングでも細部にこだわるアルベル監督の方法論を歓迎する。
「監督はユーモアを交えながら、ビデオを見ながらチームの意思を統一するのために本当に細かいことをしっかりすり合わせます。トレーニングもミーティングでその内容を頭に入れた上で迎えるので、映像やパソコンなどの使い方はいままでにない感じです」
まだキャンプは始まったばかりだが、アルベル流フットボールの入り口は見えてきた。
「チームとしてテンポ良く回してスペースを見つけて、広い方へ、広い方へと動かしていくように言われます。人が動くというより、しっかり人から人へボールを届けるトレーニングをしていて、楽しいなと思っています」
もう一度「楽しい」と振り返るのだ。
「技術や判断のスピードが求められるので、そこを向上させないとこのサッカーは完成しません。当たり前のことを当たり前にできることがレベルの高いサッカーにつながるので、楽しみでしかありません」
さらにもう一度。
新しいFC東京と森重は、自分たちが楽しくプレーするサッカーを追い求めている。