日本サッカー協会(JFA)は8日、観客収容率100%で開催する第101回天皇杯の準決勝(12日)&決勝(19日)について、あらためて観戦ルールを順守するように協力を呼びかけた。今回の3試合は「サッカーの日常を取り戻すため」に重要なゲームと位置付けられる。

上写真=第101回天皇杯準決勝は12日、決勝は19日に開催される(写真◎Getty Images)

安全にスポーツを楽しむ環境があると証明するため

 天皇杯の実施委員長を務めるJFAの須原清貴専務理事は8日、今週末、および来週末に開催される準決勝、決勝について、改めて「観戦ルールの順守」を呼びかけた。それは「サッカーの日常を取り戻すため」の重要な一歩となるからであり、今回の成功がサッカー界のみならず、スポーツ界、大規模イベント開催へ向けたモデルケースとなり得るからでもある。須原実施委員長の声明は以下の通り。

「天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会は、今週12日(日)に準決勝、19日(日)に決勝を迎えるステージとなりました。今年は従来のフォーマットで回戦を重ねてきました。ここまで素晴らしい戦いを繰り広げてきた各出場チーム、熱い応援で各会場を盛り上げてくださったサポーターの皆さまに実施委員長として心から感謝しています。

 ここからの3試合は、観客収容率100%で運営してまいります。日本サッカー協会は、政府の方針に則り、11月下旬に「感染防止安全計画」を開催自治体に申請しました。これは、満員のスタジアムにおいてどのように感染症が広がらないよう運営をするか、会場内外の動線、警備、感染対策、そして観客の皆さまの観戦ルールを中心に記したもので、順守することを前提に、各自治体に収容100%での開催をお認めいただきました。

 観戦ルールにつきましては、不織布マスクの着用や手指の消毒、コンコースや移動時のソーシャルディスタンスの確保から、自席以外では飲食をしない、チャントやコールなど声を出しての応援をしない、といった飛沫拡散防止のための項目が含まれています。また、会場内でアルコールの販売は行いません。各クラブのファン・サポーターの皆さま、ご来場の皆さまには、会場内でのルール徹底にご協力をお願いする次第です。

『声』に関しましては、本来であれば、サッカーのゲームは選手、チームがピッチ上で魅せる攻防のみならず、サポーター・ファンの歓声やどよめき、チャントやコールが素晴らしい雰囲気を創り出し、さらにはチームのパフォーマンを引き出す非常に重要なものだと考えています。そういったスポーツの日常を取り戻したい、その気持ちは変わりません。どのような状況になれば心おきなく声を出して応援いただけるのか、日本サッカー協会は引き続き、政府、自治体、感染症の専門家の皆さまと連携しながら模索してまいります。

 現時点では、このサッカーの日常を取り戻すために段階を踏んでいるところです。準決勝、決勝には産業技術総合研究所にもご協力いただき、感染対策の各種調査が行われます。安心、安全にスポーツを楽しんでいただく環境があることを証明するためにも、しっかり協力してまいります。

 まずは、満員のスタジアムで観戦できる状況を取り戻す。この3試合はその第一歩になります。来年のJリーグ、そして各種イベントにおいて満員での開催につながるよう、我々も各対策を講じながら運営に努めてまいります。ぜひとも観戦ルール徹底へのご協力をお願いいたします。 天皇杯実施委員会 須原清貴委員長」

 12日の天皇杯準決勝では、浦和レッズとセレッソ大阪(@埼玉スタジアム)、川崎フロンターレと大分トリニータ(@等々力陸上競技場)がそれぞれ対戦。19日の決勝戦は国立競技場で行なわれる。


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