2021年10月27日、第101回天皇杯準々決勝が行なわれた。豊田スタジアムでは名古屋グランパスとセレッソ大阪が対戦。前半、C大阪がCKから2ゴールを挙げてリードすると、後半にも1ゴールをスコア。3-0で快勝し、準決勝進出を決めるとともに30日に迎えるルヴァンカップ決勝へ弾みをつけた。

上写真=正確なキックで2ゴールをアシストした清武弘嗣(左/写真◎Getty Images)

■2021年10月27日 第101回天皇杯・準々決勝(@豊田ス/観衆5,202人)
名古屋 0-3 C大阪
得点:(C)鳥海晃司、チアゴ、アダム・タガート

・名古屋メンバー:GKランゲラック、DF成瀬竣平(46分:相馬勇紀)、中谷進之介、木本恭生(67分:宮原和也)、吉田豊、MFマテウス(52分:ガブリエル・シャビエル)、稲垣祥、長澤和輝(52分:藤井陽也)、森下龍矢、FW柿谷曜一朗(52分:金崎夢生)、シュヴィルツォク

・C大阪メンバー:GKキム・ジンヒョン、DF進藤亮佑、チアゴ、鳥海晃司、新井直人、MF清武弘嗣(79分:高木俊幸)、奥埜博亮、喜田陽、為田大貴(74分:坂元達裕)、FWアダム・タガート(74分:西川潤)、山田寛人(46分:豊川雄太)

清武のCKから2発、タガートの技巧でダメ押し!

 ケガ復帰後、初先発となった清武のキックが冴えわたった。C大阪は前半、CKから2ゴールを奪う。キッカーは清武。受け手は最初が鳥海、次がチアゴ。32分の左CKの場面にインスイングのボールを届けると、相手守備陣がかぶったところに、鳥海が待っていた。ヘッドで冷静にネットを揺らす。その6分後、今度は右CK。アウトスイングのボールをボックス内で高くジャンプしたチアゴが頭でとらえ、クロスバーを叩いてゴールに入った。

 ソリッドな守りで名古屋の組み立てを寸断していたC大阪は、セットプレーによる効率的な得点でますますチームとして集中力とまとまりを強め、堅牢を築く。2-0のまま後半を迎えると、2点を追いかける名古屋は52分に3枚替えを行ない、反撃に出る。左から相馬が仕掛け、前半には見られなかった攻めの形を見せ始めた。

 だが、名古屋に傾きかけていた流れをC大阪が一つのプレーで引き戻す。左サイドに開いた喜田がボックスの左隅付近にいた豊川へ斜めのパスを送ると、受けた豊川は判断良く中央へパス。待っていたのはアダム・タガート。対面する藤井が寄せ切る前に小さくボールを動かしてコースを作り、右足を小さく振ってシュート。相手GKランゲラックの届かない場所へとボールは蹴り込まれた。

 3-0。攻めては効率の良い得点。守ってはハードワーク組織立ったプレーで無失点。C大阪は3日前のJ1第33節、横浜F・マリノス戦から先発メンバーを10人かえて臨んだが、これまで出場機会が限られていた選手たちが躍動し、今シーズンのヤマ場と言える3連戦で2連勝を飾った。

「リーグ戦から中2日。そしてこの試合から中2日でルヴァンカップ決勝。メンバー選考は悩みました。ただ、この連戦を総力戦を乗り切りたい。いつも試合に絡まない時も非常によく準備をしてくれる選手たちの勝ちたい、試合に出たいというパワーを信頼して今日はメンバーを選びました。久しぶりの公式戦という選手もたくさんいましたが、全員が攻守の規律をしっかり守って、100パーセントの力を発揮してくれた。内容が伴った勝利を手にできたことを非常時に誇らしく思います」

 小菊昭雄監督は起用にハイパフォーマンスで応えた選手たちを称えた。戦略も、選手選考も見事にはまった快勝劇。横浜FM戦に出場した多くの選手を休ませることもでき、中2日で迎えるルヴァンカップ決勝を考えても、非常に大きな勝利となった。これで天皇杯は準決勝に進出。そしてルヴァンカップは決勝進出。カップ2冠に向けて、C大阪が力強く前進した。


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