上写真=前節得点した神戸の大迫勇也だったが、この日は積極性を示したものの、不発に終わった(写真◎J.LEAGUE)
鳥栖を破った鹿島が4位に浮上
すでに川崎フロンターレの優勝が決まり、横浜F・マリノスの3位以内も確定し、残り2試合でヴィッセル神戸と名古屋グランパスがACL出場権の最後のひと枠を争う状況だった。神戸はホームで2位横浜FMと対戦。そして名古屋はアウェーでセレッソ大阪戦に臨んだ。
神戸は前半に得点王ランキングのトップに立つ前田大然に今季22点目を決められると、その後もペースが上がらず、後半にも仲川輝人にゴールを許して0-2で敗戦。勝利で3位を確定させたいところだったが、悔しい敗戦となった。
ところが、神戸を追走する名古屋も勝ち点を積み上げることができなかった。ルヴァンカップ決勝で勝利した相手と天皇杯準々決勝も含め、今季4度目の対戦となったが、リベンジされることになったのだ。昨季まで古巣が相手であり、現役引退を発表した尊敬する先輩・大久保嘉人との対戦に気合いが入る柿谷曜一朗が先制点を挙げたものの、その後が続かず。藤田直之に同点ゴールを許し、試合終了3分前に西尾隆矢にネットを揺らされて、万事休す。1-2で敗れた。
この結果、神戸は勝ち点70のままだったものの、名古屋も勝ち点65のままで差を縮めることができず。残り1試合で逆転は不可能となり、神戸の3位が確定した。
さらに名古屋にとって厳しいのは、ホームでサガン鳥栖を下した鹿島アントラーズが勝ち点を66に伸ばし、4位に浮上したことだ。来季のACL出場権はリーグの上位3チームと、天皇杯優勝チームに与えられるが、天皇杯優勝チームとリーグ戦1、2、3位チームが重複した場合は、4位チームにACL出場権が与えられる(プレーオフから出場)。その4位の座からも名古屋は転落してしまった。
現在、天皇杯準決勝には川崎F、大分トリニータ、浦和レッズ、セレッソ大阪が勝ち残っている。リーグ戦1位を決めた川崎Fが優勝した場合は、リーグ戦4位にACL出場権が与えられることになる。あくまで『他力本願』ではあるものの、最終節は4位争いも注目だろう。鹿島はアウェーでベガルタ仙台と、名古屋はホームで浦和と対戦する。