上写真=小菊昭雄監督は2試合連続で名古屋と戦う激戦を前に、熱く勝利への思いを語った(写真◎CEREZO OSAKA)
「同じデザインを共有することが増えてきた」
セレッソ大阪がシーズンの大一番、いや「大二番」を迎える。10月27日に戦う天皇杯準々決勝、30日に迎えるルヴァンカップ決勝だ。いずれも相手は名古屋グランパス。不思議なめぐり合わせだ。
「まずは天皇杯の準々決勝を戦えるのは、いままで勝ち残って自分たちて得た権利です。試合ができることを幸せに感じています」
小菊昭雄監督は、そのまっすぐな情熱を言葉にした。
「ルヴァンカップと同じ相手ですが、クラブの総合力が問われる2試合になります。一戦一戦を精一杯戦いながら、連勝できるように全員の力で戦いたいと思っています」
横浜F・マリノスとのJ1第33節を10月24日に戦って、中2日で天皇杯、また中2日でルヴァンカップ決勝というタフなスケジュール。負傷者もいる中で、いかにしてチームすべてのパワーを結集できるかがポイントというわけだ。だからこそ、J1で2位の横浜FMを撃破したことが最高のブーストになる。
「リーグで優勝争いをしている素晴らしい相手に、苦しい時間を乗り越えながら、自分たちの時間もうまく使いながら勝ちきれたことで、選手もスタッフも自信が強くなりました」
小菊監督がシーズン途中で就任してからおよそ2カ月。監督のサッカーに向き合うまっすぐさが選手に伝わってピッチで表現され、横浜FM戦のほかにもルヴァンカップ準決勝では浦和レッズを下している。強豪を次々に破る快進撃だ。
「ハイプレス、ブロックを落としたミドルプレス、そしてリトリートして引き込む、というバランスに取り組んできました。攻撃でも握りながら前進するところ、速い攻撃でゴールを奪うところも含めて、攻守でバランスを取ることを大事に過ごしてきました。同じデザインを共有することが最近の試合で増えてきたと思います」
充実感がその言葉からよどみなくにじみ出てくる。それを、名古屋に連続でぶつけていくだけだ。
「守備は本当に堅いですね。全員が規律を持って非常にタフにハードワークしてくる印象があります。堅守速攻、全員で守りながらも前線には個で勝負できる、少人数でゴールを奪える選手がいます。カウンターが強烈なイメージですね。こちらはしっかり握る時間を作ること、そして攻撃中のリスクマネジメントが重要だと思っています」
今季は名古屋には5月の第13節で0-1で敗れている。だがそれは、前監督の指揮での話。
「この2カ月、積み重ねてきたことをいつもどおりトライする、そのスタンスは変わっていません。明日のゲームも非常に大事なビッグゲームなので、積み上げてきたサッカーを集中させて最高のパフォーマンスを発揮できるように準備していきます」
vs名古屋、第1ラウンドは、10月27日18時に豊田スタジアムでキックオフだ。