上写真=渡辺皓太がC大阪を倒すために考えるのは「自分たちから動いて相手を動かすこと」(写真◎J.LEAGUE)
「失敗は2度と起こしてはいけない」
マルコス・ジュニオール=累積警告で出場停止
天野純=別メニューで「次節の出場は難しそう」とケヴィン・マスカット監督
横浜F・マリノスが次に戦う10月24日のセレッソ大阪戦で、攻撃のコントローラーが2人とも欠場濃厚だ。マスカット監督は「いろいろな考えを持ってメンバーを決めていきたい」と話している。「前田(大然)が前に入って杉本(健勇)が少し下りてくる形でプレーできます」と前節の北海道コンサドーレ札幌戦で交代選手を活用しながら採用した2トップ気味の可能性や、欠場する2人と同じ役割をこなすことができる選手として「渡辺皓太ももちろん(トップ下のポジションで)できる選手です」と明かす。
「出るとしても、トップ下かどうかはわからないけれど」とは、その渡辺。
「積極的に絡んでいきたいですし、前に進んでいくドリブルや守備のときにはスイッチを入れるプレーを見せたいと思います」
マルコス・ジュニオールとも天野とも違うスタイルを打ち出して、勝利に貢献することを誓うのだった。
10月18日に23歳の誕生日を迎えたばかり。「選手としても人間としても成長したい」とはにかみつつ、「もう若手ではないと思います」と話すと表情が引き締まる。9月25日の第30節、横浜FCとの「横浜ダービー」で2度の警告を受けて退場処分を受けたことも、背景にある。リーグ戦では5月30日以来の先発で、つまりマスカット監督が指揮を執ってからは初めて先発で起用されたこともあって、特別な思いもあった。
「久しぶりに先発で使ってもらって、やってやろうという気持ちがありました。でも、試合を読む力や判断の部分が全然足りないと思いました」
その足りない部分が、イエローカードを2度提示されたプレーに結びついてしまったという反省だ。
「失敗は2度と起こしてはいけないので、この前のことを生かさないといけない。気合を出してやるだけではなく、試合の状況を考えながらできればと思います」
その相手、C大阪と戦う上では、タイトなディフェンスに注意が必要だと感じている。
「しっかり守ってくるチームだというイメージがあるので、全員が運動量を多く動ければ相手も動かなければいけないですから、自分たちから相手を動かしていきたい」
動かす、が出発点だ。
「リスクはありますけれど、全員が怖がらずにボールを受けて、全員がパスを出して、動いて、を繰り返せば、いいサッカーができると思います」
受けて、出して、動いて、繰り返して。今季はホームでは1-0で勝っているから、そうやってアウェーでも勝って「ダブル」を目指していく。チームのためでもあるし、渡辺自身の存在証明のためにも。