JリーグYBCルヴァンカップは10月6日に準決勝第1戦が行われたが、セレッソ大阪を迎えた浦和レッズにうれしいニュースがあった。山中亮輔の復帰だ。およそ3カ月ぶりの公式戦で幸せをかみ締めたレフティーが、さっそく自慢の左足で繰り出したアシストで自ら復帰祝いだ。

上写真=山中亮輔は自慢の左足を振って、12分にユンカーの先制ゴールをアシストした(写真◎J.LEAGUE)

■2021年10月6日 JリーグYBCルヴァンカップ 準決勝第1戦(@埼玉/観衆8,734人)
浦和 1-1 C大阪
得点者:(浦)キャスパー・ユンカー
    (C)山田寛人

「長い時間で使ってもらえるように」

 自慢の左足をひと振り! 気持ちのいいパスから記録したアシストで、自ら復帰祝いだ。

 浦和レッズがセレッソ大阪を迎えて戦った、10月6日のルヴァンカップ準決勝第1戦。キックオフから快調の浦和は12分と早々に先制する。アレクサンダー・ショルツのパスを左ワイドで受けた山中亮輔が中を見て、左足でニアサイドへ鋭いクロス。

「キャスパー(ユンカー)が相手のセンターバックの間に位置取ってくれていたので、手前のセンターバック(西尾隆矢)の頭越しを狙う、イメージどおりのアシストだったと思います」

 2人のセンターバックがどちらもマークに入りきれない場所をピンポイントで狙った山中のクロスと、したたかに危険な場所にもぐり込むユンカーのポジション取りのセンスで生んだ、最高の相乗効果。ユンカーは体をうまく開いて、利き足とは逆の右足で押し込んで、思わず自分自身も驚いたという先制ゴールを決めてみせた。

「自分が思い描いていたボールを蹴ることができて、そこにキャスパーが走り込んでくれたので、すごく良いゴールになったと思います」

 およそ3カ月ぶりのピッチは、幸せに満ちていた。

「長い間離脱してしまったので、難しい時間もありました。ようやくピッチに戻ってくることができて幸せな時間でした」

 7月7日の天皇杯3回戦、SC相模原(J2)戦で34分に負傷交代して以来、長く戦列を離れていた。やはり公式戦のピッチはいい。その実感が背番号6を包んでいた。

 もちろん、試合勘はまだまだ、という自覚もある。「しっかりトレーニングは積んできたつもりでしたが、やっぱり公式戦のピッチは全然違うなと思いました」と、「本番」の難しさも改めて体感した。得意とするインナーラップはもちろん、左サイドで幅を取って高い位置に立っていても、ボールがなかなか出てこない場面も。チームのリズムにうまくすり合わせていく作業はこれからだろう。

 とはいえ、アシストという結果を残したのはさすがだったし、36分には左で構えてスルーパスを引き出す好連係も見せた。この2つのシーンでパスを預けてくれたのはどちらもショルツ。チャンスにドリブルで持ち上がるこのセンターバックとの相性の良さも感じさせた。

「試合勘やコンディションはもっと上げていかないといけないと思っています。もっとコンディションを上げて、長い時間で使ってもらえるようにやっていきたいです」

 リカルド・ロドリゲス監督はさらに追加点を狙って60分に3人を一気に交代させたために、ここでお役御免。その後、同点弾を許して1-1のドローで終わった。4日後の第2戦へ向けて、そしてその先へ、魅力的なアタックをさらにカラフルにする左足が戻ってきたのは、なんとも心強い。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


This article is a sponsored article by
''.