横浜F・マリノスの喜田拓也がリーグ3位のサガン鳥栖戦を前にオンライン取材に応じた。シーズン途中の監督交代など難しい時期を迎えながらも、チーム一丸となって乗り越えてきた。「チームとチームメイトに自信を持っています」とキャプテンは言った。

上写真=仙台戦に勝利後、カメラマンのリクエストに応じて仲川輝人とポーズをとる喜田拓也(写真◎J.LEAGUE)

結果でねじ伏せるくらいの気持ち

 チームは現在12戦無敗。首位川崎フロンターレとの勝ち点差を着実に詰めているが、周囲の喧騒もどこ吹く風で、喜田の姿勢には一切のブレがない。負けなしという記録よりも、「目の前の試合にすべてを懸けて臨んでいる。その積み重ねが今の順位」と冷静だ。

 思えば、2019年シーズンもそうだった。優勝が現実味を帯び始めてもなお、一戦必勝の姿勢を崩さず、そして走り切った結果、シャーレを掲げている。

「自分たちのチーム、チームメイトに本当に自信を持っています。自信を持っているからこそ、他のチームや勝ち点うんぬんではなくて、目の前の試合に勝ちたい、みんなと勝っていきたいという思いしかない」

 今季、シーズン途中に予期せぬ出来事が起きた。現在の攻撃的なスタイルを構築した立役者、アンジェ・ポステコグルー監督の退任だ。しかし、好調なシーズンを送りながら突然の監督交代という「レアケース」にも、チームは動揺することなく、結束して「乗り越えてきた」と喜田は言う。

「自分たちが結果を出さないと、そういう話(監督交代)がいつまで経っても持ち上がってくると、容易に想像できました。なので自分たちの結果でねじ伏せるくらいの気持ちを各選手が持っていたと思います」

 果たして、チームは勝ち点を着実に積み上げた。

「結果を出していくことが、マリノスに関わるすべての人が報われる形になると思う。僕らが責任を持って結果を出し、マリノスをしっかり背負って価値を上げていかなければいけないと思っています」

 今週は明日25日にサガン鳥栖戦、週末に鹿島アントラーズ戦(28日)と上位陣との対戦が続く。ただ、重要な連戦を前にしても、「まずは鳥栖に勝つことだけを考えてやっていければ」と話し、「勝ちたいという思いをしっかり表現していければ、自分たちの思い描いたところにはいられると思う。みんなとともに力強く歩んでいきたい」と、その姿勢は一貫している。

 一歩一歩と進んだ先に待っていると信じるのは、もちろん優勝だ。ブレない姿勢、選手たちの自信、そしてアグレッシブな戦いぶりーー。2019年シーズンを再現する準備が着々と整いつつある。


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