浦和レッズの江坂任が14日に行なわれたJ1第24節・サガン鳥栖戦で柏レイソルからの加入後初ゴールをマークした。明本考浩の先制ゴールもアシストし、八面六臂の活躍でチームに4戦ぶりの勝利に貢献した。

上写真=ゴールを決め、祝福を受ける江坂任(写真◎J.LEAGUE)

■2021年8月14日 明治安田生命J1リーグ第24節(@浦和駒場/観衆4,704人)
浦和 2-1 鳥栖
得点:(浦)明本考浩、江坂任
   (鳥)山下敬大

蹴る方向は決めていました

 浦和加入後、2試合目でさっそく結果を残した。浦和デビューとなった前節のコンサドーレ札幌戦では連係面がおぼつかず、本来のパフォーマンスを発揮できなかったものの、鳥栖戦では周囲と連動しながらトップ下で意気揚々とプレーした。

 見せ場はいきなりやってきた。開始10分、平野佑一の縦パスを引き出すと、ドリブルでボールを前に運び、ミドルシュート。相手DFに当たりCKになったが、スムーズなコンビネーションからフィニッシュまで持っていった。迎えた36分、センターバックの槙野智章から速いライナー性のボールを受けると、胸で軽くフリック。流れるような連係プレーで、明本の先制ゴールをお膳立てした。

 後半に入っても、後方の選手と前線につなぐリンクマンの役割を果たしながら、果敢にゴールに向かった。1-1の84分には明本が誘発したPKのキッカーを務め、勝ち越しゴールをマーク。右足で思い切り蹴り込んだ一発には魂がこもっているようだった。

「蹴る方向は決めていました。ゴールキーパーとの駆け引きよりも、自信をもっているところに蹴りました」

 浦和での初ゴール。柏レイソルから完全移籍で途中加入し、大きな期待を背負っていただけにプレッシャーもあったのだろう。試合直後のインタビューでは、安心したような表情を浮かべて、ゴールの感想を口にした。

「ホッとしています」

 この日は終了間際までプレーし、計3本のシュートを放った。前節に比べれば、チャンスに絡む回数が多くなり、攻撃の核として存在感を示した。

 守備面での働きも目を引いた。明本とともに前線からチェイシングを続け、流れを引き寄せる。2009年以来のリーグ戦開催となった駒場に駆けつけたファン・サポーターからも背番号33には大きな拍手が注がれた。

「きょうは全員で前からハードワークしていくという狙いがあった。奪ってから素早い攻撃も仕掛けることができた」

 江坂が何よりもこだわるのは、勝利への貢献度である。目に見える数字の結果だけではなく、チームを勝たせる選手になるのが理想。そして、この日は移籍後、初めて白星をつかんだ。自然と口元も緩む。

「チームの勝利に貢献できて、よかったです」

 試合後の定番コメントにも、しっかり実感がこもっていた。

取材◎杉園昌之


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