上写真=決意も新たに柏の勝利のために力を尽くすと誓う古賀太陽(写真◎J.LEAGUE)
簡単にやられないゲームはできると思う
敵地ながらリーグ再開初戦の神戸とのゲームを2-1でモノにした(8月9日)。相手にボールを持たれる時間は長くなったが、焦れることなく戦って勝ち点3を手にしている。古賀もその内容には手ごたえを感じていた。
「鹿島戦(7月11日)も神戸戦も守備が安定していました。それが一番の勝因。もちろんボールを持たれる時間は長かったですけど、自分たちのブロックを崩さずに(相手が)入ってきたところを強くいく、ということが90分間、やり続けられていました。誰がどのタイミングで出ていくのか、スペースを埋めるのかについても共有しながらやれていました」
安定した守備がチームの基盤となり、勝利につながったと説明する。リーグの中断期間も多くの時間を守備の整備や確認に使ったという。その成果が、しっかりと再開初戦で表れた形だ。
迎える再開2戦目の相手は川崎F。前回対戦では敵地で0-1と敗れたが(3月13日)、その試合に古賀は出場していなかった。
「前回は僕は出場していないですが、ブロックを作って相手に良い形で攻撃をさせないという部分はできていた。最後に失点して負けましたが、守備で自分たちの良さを出せれば簡単にはやられないゲームにはできると思う。ただ、そこを上回ってくる相手なのでその準備もしなければ」
まずは守備。そして勝利のためにはその堅い守備をベースにいかに攻めていくかも大事になる。
「攻撃の部分では自分たちの形というか、ゴール前に迫るシーンが少なかった。なので自分たちがボールを持ったときに何ができるか、今まで以上に意識してやらないといけないと思います。相手は守備も堅いし、そこをこじ開けなければ勝てないので。守備を意識しながら攻撃で何ができるか」
簡単な相手ではないものの、首位を走る川崎F相手に結果を残せば、チームとして自信を深めることができる。現在、柏は15位。降格圏までの勝ち点差はわずかに2ポイント。シーズン後半にしっかり順位を上げていくためにも、再開直後に連勝を飾って勢いに乗りたいところだ。
落選をポジティブに変えていかなければ
先ごろ閉幕した東京五輪の古賀は、同世代の選手たちが世界と戦う姿を見て、大きな刺激を受けたという。長く同代表候補として活動してきたが、最後にメンバー入りを果たせなかった。その現実をしっかり受け止めた上で、自身の向上を誓っている。「もちろん試合を見て、自分がそこに立っていたかったという気持ちは強いですし、悔しい気持ちはありました。ただ、選ばれなかったことをポジティブに変えていかなければいけないと思っています」。重要なのはここからどうキャリアを積んでいくか。
「今回選ばれた選手たちもメダルに届かなかったことで悔しい思いをしていると思いますし、自分たちよりも上に行くという気持ちが強くなっていると思う。そこで置いていかれないように、むしろ追い越していけるように、日頃から上のレベルを意識していきたい」
個人として、そしてもちろんチームとして、さらに上へ。古賀は強い決意を胸に、ピッチに立つ。