横浜FCにこの夏、移籍してきたのがMFアルトゥール・シルバ。FC東京で中盤のボールハンターとしてプレーしていたが、残留のために仲間に加わった。早川知伸監督はその存在に大きな期待を寄せる。サンフレッチェ広島と戦う7月11日は自身44歳の誕生日。勝利で祝いたい。

上写真=広島戦の7月11日は早川知伸監督と武田英二郎の誕生日(写真◎J.LEAGUE)

「認知、判断、技術も良かった」

 最下位からの大逆襲を狙う横浜FCにあって、MFアルトゥール・シルバの加入は心強い。加入会見では「第一に自分が考えるべきなのは、横浜FCを絶対に降格させないこと。J1残留が自分のミッションだと思ってここに来ました」と力強く語ったブラジル人MF。早川知伸監督も大きな期待を寄せている。

「このクラブの現状が厳しい中で来てくれたのを感謝しているとともに、本人が取材でも言っていた通り、責任を持って、残留を大前提に使命感を持ってくれているのでありがたく、すごくいい選手です」

 FC東京からの期限付き移籍だからコンディションも問題なく、さっそくトレーニングでも存在感を示しているようだ。

「合流してからまだ日にちは短いですが、早くも溶け込んでいるところです。周りも評価していて、純粋にこのチームのいまの状況も踏まえて来てくれて、プレーで見せているので、選手たちのお互いの関係も築けています」

 FC東京では今季は7試合の出場にとどまっていたが、身長180センチ体重80キロと迫力のある体格としなやかなパワーで中盤のボールハンターとして貢献してきた。ボランチの一角だけではなく、アンカーとしても、インサイドハーフとしてもプレーしてきたから、攻守において計算できる存在だ。早川監督の評価も高い。

「プレーは守備のところは個人戦術がしっかりとしている中で、理解しながらやってくれています。奪うところは他の選手たちよりも強みで、攻撃もキックが上手なのでサイドチェンジやミドルシュートに特徴があると思っています。認知、判断、技術も思っている以上に良かったです」

 横浜FCでも中盤の壁となってプレーすることが考えられるが、現在の3-4-3の並びで中盤のセンターは瀬古樹、高橋秀人を中心に、手塚康平、古宿理久がサポートする状況だ。そこにボール奪取のパワーを武器に割って入るから、早川監督もどんな組み合わせがベターなのか悩むところだろう。

 次の相手はサンフレッチェ広島。試合が行われる7月11日は監督自身の44歳の誕生日だ。同じく武田英二郎も33歳を迎える。勝って祝いたい。

「相手の攻撃のボールの出どころで、ビルドアップで運んでくるところと、背後へのジュニオール・サントスのターゲットを狙うのを使い分けしてくるので、まず出どころどう抑えるか。それ以外にも、攻守の切り替えの速さ、前線からのダイレクトプレス、奪ったあとのカウンターが重要になってくると思います」

 広島戦が終われば、およそ1カ月の中断に入る。その前にしっかり勝って中断中のキャンプで立て直したい。


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