セレッソ大阪MF坂元達裕が敗戦の危機を救った。6月30日のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第3節で、交代出場から同点ゴール。メンバーを大幅に入れ替えた一戦で、最低限の結果を手繰り寄せた。

上写真=試合終了直後に中継映像のインタビューに答える坂元(写真◎2021 Asian Football Confederation)

■2021年6月30日 ACL・J組GS第3節(@ブリーラム・スタジアム/無観客)
C大阪 1-1 ポートFC
得点:(C)坂元達裕
    (タ)パコーン・プレムパック

「ドリブルでどんどん打開して」

 今大会初先発の選手が10人と、メンバーを大幅に入れ替えてポートFC(タイ)と対戦したC大阪は、FW加藤陸次樹が決定機を逃すなど、なかなか先制できなかった。前半アディショナルタイムには、GK松井謙弥が相手のロングパスの処理で目測を誤り、ワンバウンドしたボールが頭上を抜けるミスで先制点を献上してしまう。

 後半もゴールが遠く、敗戦に近づきつつあった80分、チームの危機を作ったのは、MF清武弘嗣とともに67分から交代出場していた坂元。清武とのパス交換からエリア内に侵入し、最後はGKに触られながらもゴール左にねじ込んだ。

 試合後の会見で、登場に際してのレヴィー・クルピ監督からの指示を「相手がリードして、ブロックを作り、攻め手が見つからない時間が続いていた。武器であるドリブルでどんどん打開して、キヨくん(清武)とリズムを作りながら、積極的にゴールを狙っていけと言われた」と明かした。登場からしばらくは2人も攻めあぐねたものの、狙い通りの清武とのコンビネーションで堅守をこじ開けている。

 クルピ監督は「Jリーグであれば選手を代えることなく、ベースを維持することを大切にしている。それがチームの完成度を高める一番良い方法、バランスを崩さないで戦える方法だと思っている」とした上で、メンバーの大幅な入れ替えについて「今大会は中2日の試合が続くので、フィジカル面を考えながら、また選手たちのパフォーマンスを最大限に引き出すという意味で、今日の先発メンバーを選んだ」と説明。ターンオーバーは奏功したとは言えないながらも、最低限の結果はつかんだ。

 坂元は「同点にできたことはよかったと思いますが、同点になってからも時間があった。逆転までもっていけなかったのは、自分たちの責任だと思う」と反省の弁も。とはいえ、敗れていればタイポートFCと、この試合の後に勝利した傑志(香港)と勝ち点6で並んでいただけに、価値ある引き分けに導く活躍だった。


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