JリーグYBCルヴァンカップは5月19日にグループステージ最終節となる第6節が一斉に行われた。唯一、1チームも突破が確定していなかったのがCグループ。横浜FCと湘南は引き分け以上で、浦和と柏は勝てば突破できるという状況で迎えた。浦和レッズと横浜FCの一戦は充実の内容を見せた浦和が2-0で危なげなく勝利。プレーオフステージ進出を決めた。

上写真=61分に汰木康也がビューティフルゴール。サポーターとともに喜んだ(写真◎J.LEAGUE)

■2021年5月19日 JリーグYBCルヴァンカップ第6節(@埼スタ/観衆4,252人)
浦和 2-0 横浜FC
得点:(浦)関根貴大、汰木康也

画像: ■2021年5月19日 JリーグYBCルヴァンカップ第6節(@埼スタ/観衆4,252人) 浦和 2-0 横浜FC 得点:(浦)関根貴大、汰木康也

「立ち上がりの失点が大きく響いた」と早川知伸監督

 心地よいテンポのパスワークが、冴えに冴えた。浦和レッズがより攻撃的な4-3-3システム(あるいは4-1-4-1)で戦って2-0で勝利。結果、内容ともに充実の90分を過ごして、混戦のCグループを突破した。

 先制点はわずか3分で手に入れた。左サイドでテンポよくボールを動かして、汰木康也のスルーパスに小泉佳穂が抜け出すと、飛び出してきたGKを左にかわしてセンタリング、逆サイドのポスト際で関根貴大がねじ込んだ。

 前半の流れはこのゴールで決まった。浦和がポジションにとらわれずに流動的に選手が動き、パスをどんどん動かしていく。リカルド・ロドリゲス監督が今季から受けつけてきたスタイルを面白いように表現していく。

 横浜FCもボールを持てば左右に展開しながらチャンスをうかがうものの、小さなミスを見逃してもらえずに厳しく奪われた。10分にカウンターから抜け出したマギーニョが、前に出てきたGK西川周作の裏を突いてループ気味のシュートを狙ったものの、西川にぶつけてしまったのはもったいなかった。

 引き分け以上で突破が決まる横浜FCは1点を追って、後半から2人を代えてシステムチェンジ。3-4-3にすると、57分にも交代枠を使って前線に右からマギーニョ、伊藤翔、小川慶治朗と機動力のあるメンバーを並べた。さあ、反撃。

 と思ったその矢先に、浦和が追加点で引き離した。61分、左寄りで相手クリアボールが汰木康也の足元にこぼれてくると、一つ中にボールを動かしてシュート、ゴールの右角に吸い込まれるビューティフルゴールで2-0として、横浜FCのパワーを削いだ。

 横浜FCは71分にカズを投入して、最年長出場記録を54歳2カ月23日に更新、83分には前嶋洋太も送り込んだが、ビッグチャンスは作れずじまいだった。

 この勝利で浦和が1位でグループステージ突破を決定。リカルド・ロドリゲス監督は「改善点は常にあるものですが、すごくいい試合でした」とご満悦だ。多くの選手が関わって崩した2つのゴールも称賛。「技術的にレベルの高い選手がうちにはたくさんいるので、今日出た選手がうまく出してくれたと思います」と納得の表情だった。

 横浜FCはグループステージ突破を目前にしながら、かなわなかった。早川知伸監督は「立ち上がりの失点が大きく響いた」と3分の失点を悔やんで言葉少な。後半にシステムを変えたことについては「守備が難しい状況だったので、うしろを5枚にすることで安定感を持たせて、前に出ていくところをカウンターを含めて意図的に狙いたかった」と説明したが、残念ながら結果に結びつかなかった。

■Cグループ順位表(最終結果)
1 浦和(勝ち点9/2勝3分け1敗/得失点2)
2 湘南(勝ち点8/1勝5分け/得失点1)
3 横浜FC(勝ち点7/2勝1分け3敗/得失点-1)
4 柏(勝ち点6/1勝3分け2敗/得失点-2)

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE


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