ヴィッセル神戸の三浦淳寛監督がYBCルヴァンカップ・グループステージ第6節の徳島ヴォルティス戦を前に取材に応じた。勝てば突破が決まる重要な一戦を前に、指揮官は万全の態勢を整えて臨むと語った。

上写真=前日会見で質問に答える神戸の三浦淳寛監督(写真提供◎VISSEL KOBE)

セットプレーは成果が出ている

 ルヴァンカップのグループステージ(GS)最終節で徳島と対戦する神戸は、勝てば突破が決まる状況にある。所属するBグループは、すでにFC東京の突破が決まり、残り1枠を1勝2分2敗の成績で並ぶ神戸、徳島、大分の3チームで争う。まさに三つ巴の争いだが、GS突破の条件において同勝ち点で並んだ場合は、得失点差よりも当該の対戦成績が優先される。

 神戸が徳島に勝てば、まず徳島を勝ち点で上回り、他会場のFC東京対大分で大分が勝ったとしても当該の対戦成績で神戸が1勝1分けと勝ち越しているため、プレーオフステージ進出が決まる。つまり、考え方はシンプルだ。勝てば、突破。三浦監督は言った。

「選手たちは、勝たなければいけないことを理解しています。それプラス、今シーズン続けている気持ちの部分でアグレッシブに行くという意識を全員が持って、明日の試合はアウェーですが、しっかり結果を出したい」

 アグレッシブな姿勢で戦うとともに、今季はセットプレーのトレーニングにも力を入れてきたという。三浦監督によれば今季、リーグ戦とルヴァンカップでセットプレーからの失点がないのは神戸のみ。「取り組んできたことが成果として出ている」と指揮官は自信を口にした。

 チーム状態も上向いており、徳島戦も万全の状態で臨めるという。徳島戦から中2日ですぐにJ1の浦和戦を控えているため、メンバー構成については浦和戦も見据えたものにならざるを得ないと三浦監督は話したが、当然ながらGS突破に向けて勝ち切るメンバーをそろえるつもりだろう。

 マシカやリンコンら新外国籍選手も徐々にコンディションを上げており、イニエスタも調子は上向き。とくに攻撃陣はメンバー選びに迷うほど層は厚みを増している。相手の状況を踏まえつつも、ピッチに出るメンバーの力を十全に引き出すスタイルや戦術をしっかり考えて戦いたいとも指揮官は語った。戦い方の幅を発揮できる状況が整ってきたということでもある。

 4月の好調から一転、5月はリーグ戦で思うように勝ち点を積めていない。リーグで再び浮上していくうえでも、カップ戦で結果を残し、良い流れを作りたいところ。徳島戦で勝利を収め、プレーオフステージ進出を決めて、週末の浦和戦へーー。三浦監督は、チームにとってこの連戦は重要な2試合と位置付け、連勝実現に全力を注ぐ。


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