上写真=前節まで安定感を見せていた横浜FMのGK高丘陽平だが…(写真◎J.LEAGUE)
■2021年5月15日 J1リーグ第14節(@カシマ/観衆11,630人)
鹿島 5-3 横浜FM
得点:(鹿)土居聖真3、荒木遼太郎、上田綺世
(横)オナイウ阿道2、天野純
「僕のところで勝ち点を落としてしまった」
今季はルヴァンカップを含めた公式戦9試合でわずか2失点と安定感を見せていたGK高丘陽平だが、今節では鹿島を相手に5失点を喫した。「僕のところで勝ち点を落としてしまった」と高丘は敗戦の責任を負った。
「チームとして、失点するまでのパフォーマンスは非常に良かった」と高丘が振り返るように、敵地で幸先よくオナイウ阿道が先制点を奪い、勝利へと突き進んでいた。しかし、前半終了間際の40分、相手CKの場面で守護神は一つ目のミスを犯してしまう。「スカウティング(の情報)もあった」と言うものの、ゴール方向に向かってきたハイボールをファンブル。そこから相手に再三ゴールを狙われ、最後は土居聖真に押し込まれた。
「コーナーキックのところは西日が(目に)入ったとかは関係ないです。そんなことは分かっていたことなので、それに対応できなかった自分の力不足です」
前半を同点で終えると、後半開始直後には立て続けに3失点。それでも、再びオナイウがゴールを決めて2-4とし、反撃態勢を強めたが、またも高丘のミスで相手にゴールネットを揺らされる。77分、相手のロングボールを丁寧にトラップしようとしたが失敗。上田綺世にボールを拾われ、無人のゴールに蹴り込まれた。
「裏(のスペース)へのボールの対応のところで、いろいろな選択肢があった中、良くない選択をしてしまった。もっとシンプルにやるべきでした。チームが点を取り返し、盛り返していく中で、ちょっとトーンダウンしてしまうような失点でした。申し訳なく思います」
高丘の言葉のように、ボールを止めようとせずにクリアしていれば、5失点目は防げたかもしれない。その後、相手に退場者が出てさらに多くのチャンスをつくっただけに、高丘は自らの二つのミスによる失点が悔やまれるのだろう。
「残念ですけれど、この反省をしっかりと次に生かして、進んでいきたいと思います」
トリコロールの守護神は敗北を招いたミスを猛省し、自らの手でまたチームに勝利をもたらすために立ち上がる。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE