サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」で、今シーズンもメディア横断企画「DAZN Jリーグ推進委員会 月間表彰」を実施している。当サイトでは、明治安田生命J1リーグにおいて、最も優れたゴールを表彰する「月間ベストゴール」受賞者へのインタビューを掲載。4月は、サンフレッチェ広島戦(J1第11節・4月24日/58分)で鮮やかな左足ボレーでネットを揺らしたアビスパ福岡のMF前寛之が受賞した。

もう一度、J1で勝負したいと思っていた

画像: ゴールを決めて仲間から祝福される前寛之(写真◎J.LEAGUE)

ゴールを決めて仲間から祝福される前寛之(写真◎J.LEAGUE)

――当時は、リーグ戦の第11節でFC東京に1-0で勝ち、4日後にルヴァンカップのグループステージ第3節でサガン鳥栖に1-0で勝って、公式戦2連勝。そこから中3日での広島戦でした。

 公式戦2連勝で広島戦を迎えることができました。チーム全体がポジティブな気持ちで臨めたことが、勝利という結果につながったと思います。

――試合後のDAZNのインタビューで、リーグ戦とはメンバーを入れ替えたルヴァンカップで勝って「いい流れでつなげてくれた」と話していました。その後、リーグ戦は第13節まで4連勝しています。

 鳥栖戦は結果だけでなく、内容も良かったです。リーグ戦で控えやベンチ外だった選手たちが結果を出して、そういう勢いは必ずつながります。ルヴァンカップに出ていた選手がリーグ戦のメンバーに入っていって、新たなヒーロー、チームを助ける存在が増えている。それがチームのプラス材料になって、その後の公式戦につながっています。

――それまでと比較して、チーム状態が上向いた要因は何だと思いますか。

 守備、攻撃とも、ピッチ内で各々が感じるものに対しての整理の仕方が、間違いなく良くなっていることだと思います。J1のスピード感にも慣れてきていますね。

――自分自身はプレーする上で大事にしていることは何ですか。

 ボランチとして、どこからやられたくないのかを、まず考えます。一番危険なゾーン、危険な選手を試合中に感じ取って、目立たなくてもつぶしていくことは意識していますね。ラインを高く保ちながら、コンパクトにしてボールを奪うのが守備のやり方なので、はまらないとき、どこがはまっていないのか、その影響で、どこがやられているのか、などを、ディフェンスラインとも話し合いながら、整理することも大切にしています

――水戸ホーリーホック時代から、長谷部茂利監督の下でプレーしてきました。どんなことを求められていますか。

 「全体のバランスを見て、どういう立ち位置を取らなければいけないのかを常に考えてほしい」と言われています。キャプテンも任されているので、監督が目指すものを体現しなければいけない責任や、やらなければいけないことを整理して、ピッチの上で見せていきたいです。

――前選手にとっては(北海道)コンサドーレ札幌時代の2017年以来となるJ1でのプレーです。そのときはリーグ戦出場4試合という苦しいシーズンでした。

 試合に出ればやれるという自信はあったものの、全体的に力が足りなかったので、起用してもらえなかったんだと思います。あの悔しさがあったからこそ、(翌年の)水戸ホーリーホックへの移籍を決断して、力をつけてもう一度、J1で勝負したいと思っていました。試合に出られなかったときから、何が自分の武器なのかを考えて、ボールを奪うプレーや、ゲームコントロールに磨きをかけてきたので、今年それをJ1の舞台でも少しずつ出せるようになっていると感じています。

――福岡が今後さらに上位を目指すためには、どんなことが必要だと思いますか。

 最近数試合は失点が少ないですが、ピンチの数はあまり変わっていません。プレーの強度や質をもっと上げて、しっかりピンチの芽を摘まなければいけないと思います。また、自分たちがボールを持つ時間をもう少し長くできれば、相手の攻撃回数を減らせるので、その時間をどうやって作っていくかも重要です。その点は自分もまだ不十分なので、ボールを落ち着かせるプレーは、より意識してやっていきたいです。

――今回の月間ベストゴール受賞を、レベルアップへの弾みにしたいですね。

 そうですね。ゴールを決めることができるボランチは、自分の目標の一つでもあります。毎年コンスタントに複数得点を決めたいですし、そのためにシュートのバリエーションを増やす努力もしていきたいです。

――では最後に、福岡のファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。

 今年の目標は10位以内ですが、やるからには上を目指して戦うので、ついてきてください。楽な試合は一つもありません。より上の順位に行けるように、一緒に頑張っていきましょう! よろしくお願いします!(※本文中の数字はすべて5月13日時点)

取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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