上写真=フリーキックのキッカーを務める小川諒也(写真◎J.LEAGUE)
■2021年5月9日 J1リーグ第13節(@カシマ/観衆7,346人)
鹿島 3-0 FC東京
得点:(鹿)町田浩樹、松村優太、上田綺世
連敗脱出に向けて。「意思統一して、まとまって戦っていきたい」
2018年から長谷川健太監督の下で示してきたFC東京の強さが鳴りを潜めている。J1リーグ第13節鹿島戦でも序盤から相手にボールを握られて防戦一方。後半はシステムを4-4-2から3-5-2に変更して打開を図ったが、チームのパフォーマンスが劇的に改善することはなかった。前半に2点、後半に1点を奪われ、0-3で完敗。「2対19」という90分間での両者のシュート数も、いかに一方的な試合展開となったかを物語っているだろう。
「チームとして、どう戦うか。攻撃もそうですけれど、守備のときに(プレスに)行くのか、行かないのか。それが、まとまっていないというか…。チームとして行くところと、下がって引くところと。自分や森重(真人)選手といった試合に多く出ている選手がまとめていかなければいけません」
今年3月に日本代表にも選出された左サイドバックの小川諒也は、連敗の責任を受け止める。鹿島戦でも所々で体を張って奮闘したが、小川が言うようにチーム全体で連動する場面が少なく、セカンドボールをことごとく相手に拾われて守勢に回った。前節の敗戦も尾を引いた。
「前回のマリノス戦では、全員が食いつきすぎてやられた、という話になりました。そこに意識しすぎていて、今回は逆に下がりすぎて、前線と中盤から後ろのところでかみ合わなかったシーンもすごく多かったと思います」
止まらない悪循環。敗戦で浮き彫りになった課題の改善を図るも、それが裏目に出て、また敗北を重ねてしまう。「負けるときは明らかに失点が多くなっている」というように、リーグ戦では2試合連続で0-3のスコアで敗れ、4月11日の第9節川崎F戦から5連敗を喫した。
それでも、戦いは続いていく。連敗を止め、再び上位へ浮上していくために、小川は前を向く。
「しっかりチームで話し合って、意思統一して、まとまって戦っていきたいと思っています」
苦しい戦いが続く中で、青赤の戦士たちは自らの手で光明を見いだしていく。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE