5月2日の明治安田生命J1リーグ第12節で注目の大阪ダービー。終盤にスコアが動き、セレッソ大阪が74分に先制して、ガンバ大阪が82分に追いついたのだが、PKで同点ゴールを決めたのがパトリックだ。今季初ゴール、ダービー初ゴールが、出遅れたチームのパワーになると感じている。

上写真=パトリックがPKを決めて同点。今季初ゴール、大阪ダービー初ゴールになった(写真◎J.LEAGUE)

■2021年5月2日 明治安田生命J1リーグ第12節(@ヤンマー/リモートマッチ)
C大阪 1-1 G大阪
得点:(C)中島元彦
   (G)パトリック

「みんなが自信をつけてくれれば」

 VARチェックを経て今村義朗主審が相手のハンドを認めてガンバ大阪にPKを与えた。0-1でリードを許していたから、絶好の同点のチャンス。82分、パトリックがセレッソ大阪のGKキム・ジンヒョンと対峙する。

「(無観客試合で)サポーターがいる、いないは別にして、大阪ダービーで負けている状態でのPKで、キッカーとしてプレッシャーがかかっていました」

 パトリックは右足を振り抜き、キム・ジンヒョンが予測して跳んだのとは逆のゴール左に蹴り込んだ。同点だ。

「モチベーション高く蹴ることができてよかったです」

 これが今季自身初めてのゴールだ。ようやくの思いは強いが、大阪ダービーで決めた初めての得点でもあった。

「ファーストゴールとなりましたが、得点を取るまでに試行錯誤しながら苦しい中で生まれたものです。自分にとってもチームにとっても大事なゴールになります。これで自信をつけたいですし、チームで取ったゴールなのでみんなが自信をつけてくれればと思います」

 今季はコロナウイルスによる活動停止を余儀なくされ、最大で13試合をこなしているチームがある中で、G大阪はこれがまだ8試合目。しかも、前節までで得点はチームでわずかに1と苦しんでいた。

 この日は、今季トライしながら一度は保留していた4-3-3システムを採用。パトリックは今季2度目のベンチスタートとなった。それでも「モチベーションは高かったし、自分が出る時間が30分でも、5分でも、1分でも、ピッチに入ったら得点を取ってやろうと常に準備していました」と意気軒昂だった。

 チームとして今季2点目が、負けられない大阪ダービーで決まったことを前向きにとらえている。

「いつもハードにトレーニングしている結果が得点につながってよかったです。僕たちのチームもゲームを重ねるごとに成長を感じますし、この調子を維持できるように頑張ります」

「今日のゴールで、アウェーで勝ち点を取れたのはチームにとって自信になります。今後のリーグにいい影響を与えると思います」

「自分たちが失点してしまって追いかける形になりましたが、誰一人あきらめることなく、自分たちの強さを出そうという姿勢が見えました。同点に持っていくことができて、その後も前に行って、もう少し時間があれば逆転ゴールが生まれるような状況を見せることができました。今後のリーグにプラスの影響を見せてくれるのではないかと思います」

 同点後はその勢いのままに押し込み、ボールを左右に動かして揺さぶって迫っていった。そのパワーを、これからの逆襲に生かさない手はない。

写真◎J.LEAGUE


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