上写真=川崎Fの強さを認めながらも、長谷川健太監督は一歩も引くつもりはない(写真提供◎FC東京)
「熱いゲームになればいいなと」
4月11日、第37回多摩川クラシコ。
今回のホームチーム、FC東京から見ると、ここ5試合で勝利がなく、ホームゲームは0-2、0-3、0-4と苦しい戦いが続く。その間、川崎フロンターレはリーグのベストチームに上り詰め、昨季は圧倒的な強さでJ1チャンピオンになった。
「われわれが持っている力をすべて出すしかないと思っています。王者川崎にチャレンジャーとして好勝負になるように戦っていきたい」
長谷川健太監督はそんな風にリスペクトを言葉に込めるが、昨年はJリーグYBCルヴァンカップ準決勝で2-0と下している。
「自信? まったくないですね。いつもそれで打ち砕かれますから。でも、持っている力はすべて出して熱いゲームになればいいなと思っています。いつもそうなる前にやられちゃうので、精一杯頑張ってやっていきたい」
長谷川監督は2014年にガンバ大阪を率いて3冠を達成するなど、「追われる側の心理」も知っている。だからこそ、川崎Fを追い詰める術も分かっている。
「恐れずに立ち向かってくるチームが嫌だった記憶がありますね。勝つか負けるかはまた別なのですが、やっぱり何が嫌かと言えば、向かってこられるのが嫌でした。いまの川崎はそれを跳ね返す力があると思っていますが」
ということは、川崎Fに今季初めて土をつけるためには、恐れずに向かっていくことで可能性を広げることができそうだ。
「いまは守るだけのチームは少なくなりましたが、どう勝機を見出すかを考えながらどのチームも立ち向かっていると思います。我々も武器を持って戦います」
武器とはもちろん、スピードだ。
「前線のスピードはうちのストロングで、川崎に比べたらうちの方があるんじゃないかなと思っています。ストロングをどう生かすのかを考えて戦っていきます。うちはうちの特徴を出して戦いたい」
川崎Fの鬼木達監督も先制点が重要なポイントになると話していた。
「川崎は(勢いをもって)来ると思うので、立ち上がりのラッシュで負けないところが大事になると思います。こちらがホームですから、それを上回るラッシュができればと思っています」
キックオフから、一瞬たりとも目が離せそうにない。