日本代表デビューを果たした脇坂泰斗が再スタートを切った。スケールアップの新しい第一歩が、大分トリニータ戦。少し変化をつけたFKで先制ゴールを演出するなど、日本代表で手にした刺激を限界突破の力に変える。

上写真=さらなる高みへ進む戦いがスタート。脇坂泰斗はさっそく大分戦で先制ゴールを演出した(写真◎J.LEAGUE)

「次も勝てないなと思わせるように」

 日本代表の一員としてデビューも果たして、川崎フロンターレに帰ってきた。脇坂泰斗はJ1リーグ再開初戦となる第7節の大分トリニータ戦で先発出場した。

「自分のレベルアップのために、限界をどんどん突破していくためにトレーニングを頑張っていかないとなと思っています」

 この一言が「代表土産」だ。大分戦の2−0の勝利では、あえて低くスピードのあるキックで直接FKをゴール前に送り、相手のミスを誘って39分の三笘薫の先制ゴールにつなげた。さっそく「限界突破」への結果を残してみせた。

 記念すべき代表デビューは、3月25日の日韓戦だった。

「代表戦の中でも日韓戦は特別なものだということで、ミーティングでは歴史を紹介する映像を見せてもらいました」

 そこから、日本代表と川崎フロンターレに通底するものを見つけた。

「モチベーション高く臨んで良かったところは、日本は相手どうこうより何もやらせない気持ちと、自分たちは絶対に負けないんだという気持ちを出して結果につながったこと。大分戦も相手どうこうというよりも、自分たちがやるべきことをやれば結果がついてきて、通じるものがあります」

 得た刺激を所属チームにフィードバックする、という考え方もある。ただ、脇坂にとっては、両方が同じもの。

「チームに還元するというか、自分がレベルアップすることが代表に選ばれることにつながったり、チームのためになると思います」

 自分自身の基準をより高めていくことがチームをより強くしていく、というスタンスだ。

 それを表現する次の試合は、4位のサガン鳥栖が相手だ。ここまで7試合でわずか1失点の堅守が光る。自慢のハードワークを遠慮なくぶつけてくるはずだ。

「昨年のリーグ戦で勝てなかった唯一の相手でもあります。今年もまた鳥栖と2試合やれるけれど、最初の対戦で、次も勝てないなと思わせるようにアグレッシブに戦いたいと思います」

 昨季は2引き分け。そして、間違いなく2021年時点で日本最高の対決の一つになるだろう。相手が激しく守って来れば来るほど、徹底的に崩していくのが青黒の流儀だ。


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