上写真=中谷進之介は「もっともっとうまくなれる、強くなれる感覚を得た」(写真◎スクリーンショット)
「代表で感じたことを地道にやり続けること」
「生かすも殺すも自分次第」
中谷進之介は日本代表メンバーとしての活動を経て、名古屋グランパスでさらなる高みを目指す意気込みを、そう表現した。
3月30日のワールドカップ2次予選、モンゴル戦で64分にキャプテンの吉田麻也に代わってピッチへ。これがうれしい日本代表デビューとなった。
「モンゴル戦は点差がついていたので、そこで何かを得たかというとそこまでではありませんでした。ただ、あのプレッシャーの中でやり続ける代表選手のすごさを、試合に出てみて改めて感じたところがあります」
「白線の向こう側」に広がる世界を実感したことに、大きな意義がある。そこで感じたことすべてを、これからの一瞬一瞬に生かしていく覚悟だ。
「いままで継続できている通り、失点を少なくしていくのは武器ですし、そこについては関わっていけていると思います。ですから、それを続けていくのが一つ。それから、(代表活動では)試合でどうこうということではなくて、日々の練習が大事だと思いました。いつもなら寄せていなくてもやられないところも、しっかり寄せないとやられると感じました」
より細部をしつこく高めていく作業はそれこそ「自分次第」だが、その重要性はすでにマッシモ・フィッカデンティ監督が日々、選手たちに伝えているのと同じことだ。
「マッシモも寄せることは強調してきますし、球際のところはすごく大事にする監督なので、そういう部分はどこへ行っても変わらないというか、サッカーの原則としてすごく大事なことをいつも、常に言ってくれているなと思っています」
刺激的な代表活動でその身に取り込んだことを、これからは改めてグランパスファミリーに見せていく。
「チームとして求められることをやることが一番大事だと思っています。その中で代表で感じたことを地道にやり続けること。あとは個のところで守り切るのはもっともっとやって、グランパスの失点の少なさをアピールしていければと思っています」
6試合を終えて失点はいまだに1のみ。それも開幕戦のオウンゴールによるものだから、実質「0」だと言っていい。4月3日の再開初戦ではFC東京を豊田スタジアムで迎え撃つ。昨季は2試合とも緊張感にあふれた見ごたえある戦いとなり、どちらも1-0というスコアで1勝1敗だった。
「ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトンに加えて田川選手も好調ですから、スピードのある選手への対応がポイントだと思います。ボールを握れる展開になると思うので、取られないで前進していくことが大事になってきます」
代表で感じたハイレベルな基準をそのままグランパスのピッチに持ち込んで、7連勝をつかむつもりだ。