3月21日、明治安田生命J1リーグは第6節が開催され、鹿島アントラーズは名古屋グランパスとカシマスタジアムで対戦。全勝中の相手に対して前半から果敢に攻撃を仕掛けたものの、堅守を破ることはできず。セットプレーから失点し、完封負けを喫した。

上写真=プロ入り後、公式戦初先発となった松村優太(写真◎J.LEAGUE)

■2021年3月21日 J1リーグ第6節(@カシマ/観衆7,809人)
鹿島 0-1 名古屋
得点:(名)稲垣祥

「最後の精度、アイディア…、僕だったらドリブル」

 プロ2年目のドリブラーが、初めて公式戦のスターティングメンバーに名を連ねた。右サイドのポジションに入った松村優太は、序盤からスピードを生かして名古屋陣内に攻め込んだ。

「相手の名古屋はずっと勝っていて、そこに勝って勢いに乗りたかった。プロ初先発で、名古屋戦ということは、僕にとってはすごく気持ちが入る要素。必ず何かやってやる、という気持ちで(試合に)入りました」

 プロデビューした昨年2月のルヴァンカップのときと同じ対戦相手との一戦。チームも前節までわずか1勝しか挙げられていないこともあり、必勝を期して臨んだ。しかし、結果は0-1の敗戦。まだシーズン序盤ではあるが、名古屋に勝ち点14差をつけられてしまった。

「この結果を重く受け止めています。ずっとホームで勝てていない状況も、僕たちにとってもサポーターの皆さんにとっても望ましい結果ではない。非常に残念です」

 この日の鹿島の最大のチャンスは、51分に松村がバイタルエリアを進入して放ったミドルシュートだっただろうか。だが、このシュートも名古屋のGKランゲラックに右手で弾かれ、得点につなげることはできなかった。

「結果を残せなかったのは、まだまだ自分の実力が足りないということ。もっとトレーニングを積んでいかないといけないし、もっと試合の経験も積んでいかないといけないと思いました」

 松村はそのように、自身の実力不足について言葉にした。そして、復調の兆しを模索する。

「最後の精度が自分も含めて全然足りていないのではないかと思います。厳しいことを言うと、パスを100本つないでも1点にはならないし、いくら8割、9割ボールを保持しても、相手の一発でやられたら最近のように負けてしまう。だからこそ、最後の精度、アイディア…、スルーパスなり、僕だったらドリブルなり、そういうチームとしてのアイディアをもっと共有できれば崩せるんじゃないかなと思います」

 チームは開幕5戦を終えて、1勝1分け3敗。獲得した勝ち点は「4」で、15位に位置する。得点数は「5」、失点数は「7」で、得失点差はマイナスだ。次戦は3月27日のルヴァンカップ福岡戦、そして4月3日にJ1リーグ第7節浦和戦を戦う。

 もがき苦しむ中でも、背番号27は常に勝利を目指して走り続ける。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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