ダメージが残りそうな3連敗である。ベガルタ仙台は3試合で13失点を喫し、相手から奪ったゴールは2つのみ。苦しむチームの前線で体を張る新戦力のFW皆川佑介は、いま必死にもがいている。

上写真=湘南の新戦力FW皆川佑介。勝利を目指し奮闘中だ(写真◎J.LEAGUE)

■2021年3月13日 明治安田生命J1リーグ第4節(@レモンS/観衆3,642人)
湘南 3-1 仙台
得点:(湘)高橋諒、名古新太郎、町野修斗
   (仙)松下佳貴

「練習から意識を高める」

 前線で懸命に体を張ることもいとわない。何度も裏に抜け、ボールを引き出すこともさぼらない。皆川は少ないながらもチャンスをつくり出していたが、結果には結びつけることはできなかった。今季、横浜FCから完全移籍で加入したストライカーの顔には、苦悩の色がにじんでいた。

「立ち上がりに失点してしまうと、思うようなサッカーができないです。ただ、決めるところで決めていれば、試合が分からなくなっていたかもしれません」

 個人として反省すべき点もあるが、チームとして崩しの形がはっきり見えてこないもの現実。幸いにも次節までは1週間の準備期間がある。皆川も気持ちとコンディションを整理するという。

「守備陣が失点をゼロに抑えて、攻撃陣は点を取るべきところで取る。いま必要な勝利にこだわるところです。練習から一つひとつの意識を高めていきたい」

 大卒で加入したサンフレッチェ広島時代の2014年には、ハビエル・アギーレ監督体制でA代表に選ばれたこともある。ACL、クラブワールドカップの出場経験もあり、場数は十分に踏んできた。広島、ロアッソ熊本、横浜FCと渡り歩き、仙台で4クラブ目。J2で二桁ゴールを挙げたことがあるものの、J1でのキャリアハイは3ゴールのみ。トップカテゴリーではまだポテンシャルを存分に発揮しているとは言い難いだろう。

 今年10月で30歳を迎える。老け込むのはまだ早い。脂が乗ってくるのはここからだ。再ブレイクに期待したい。

取材◎杉園昌之


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