上写真＝豪快なボレーで均衡を破った田川亨介。決勝点になった（写真◎J.LEAGUE）
■2021年3月3日 JリーグYBCルヴァンカップGS第1節（＠味の素ス/観衆3,788人）
FC東京 1-0 徳島
得点:（F）田川亨介
予測して落ちついてゴールを取ることができた
均衡を破る一撃だった。59分、ゴールを渇望するFWはその後の展開を予測してボックス内へとポジションを映していた。
「（永井）謙佑くんがクロスを上げて、紺野（和也）選手に通らなかったと思うんですけど、相手選手のミスを予測して、そのまま落ちついてゴールを取ることができたのはよかったと思います」
右から永井が上げたクロスは左サイドから詰めていた紺野に通らず、徳島の藤田征也にヘッドでクリアされた。しかし、そのクリアボールは距離が出ず、落下地点に誰よりも早く田川が到達。左足ダイレクトでたたき、ネットを揺らした。
簡単ではないシュートだが、しっかりミートして、相手GKの頭上を勢いよく抜いた。トラップすることもできたが、「迷いはなかったです。あとから振り返ったら、トラップしてもよかったかなと思いますけど」と話した。ゴールへの強い意識が、ダイレクトなプレーを選択させたのかもしれない。
この試合を前に「序列を変えたい」と話していた。浦和とのJ1開幕戦では先発を外れ、81分から途中出場。アグレッシブなプレーで1点を追うチームに活力を与えたが、この日は先発を果たし、81分までプレーした。決勝ゴールを決め、チームを勝利に導いたが、本人に満足感はない。
「ゴールを取れたのは、自分の課題だったのでよかったですけど、もう少し自分でチャンスをつくることだったり、その回数はもっともっと増やさないといけない。そこはまだ課題。ゴールに絡む回数を増やしていきたい」
1点では満足できない。目指すのは、J1リーグで常時出場するポジションをつかみとり、ゴールやアシストでチームに貢献することだ。
「今日の試合に限らず、これからも継続して結果にこだわっていければと思います」
田川は、FC東京のアタック陣を刺激し続けると誓った。
