上写真＝素晴らしいプレーを続け、引き分けの立役者となったスウォビィク（写真◎J.LEAGUE）
■2021年2月27日 J1リーグ第1節（@Eスタ:観衆8,820人）
広島 1-1 仙台
得点：（広）ジュニオール・サントス
（仙）赤﨑秀平
「勝ち点１にふさわしい戦いだった」
試合終了間際の90分に起死回生の同点ゴールを決めたFW赤﨑秀平が、仙台のファン・サポーターが陣取るゴール裏スタンドの前まで走ると、チームメイトが集まって喜びの輪が広がった。そこに少し遅れて、ピンクのユニフォームが駆け寄っていく。GKスウォビィクも逆サイドのゴールから走っていって、勝ち点1につながる同点ゴールを喜んでいた。
前半から苦しい展開を強いられた。27分にDFシマオ・マテが退場となり、33分には相手のシュートがDFに当たってコースが変わる不運な形で失点。後半も多くのピンチがあり、早々に勝敗の行方が決まってもおかしくなかったが、スウォビィクがセットプレーからのシュートを鋭い反応で止めたり、最終ライン裏へのパスを素早く飛び出してキャッチするなど、好プレーを続けて2点目を許さない。
圧巻だったのは85分のスーパーセーブだ。広島の右からのセンタリングに、ファーサイドからDF東俊希がフリーで飛び込んできてヘッド。完全に『1点もの』のプレーで、シュートも左ポスト際を捉えていたが、ニアサイドから素早く移動したスウォビィクが右手で止めて失点を防いだ。
「どんな試合でもあきらめないと、心の中で決めている。今日は退場者を出しましたが、絶対にあきらめないという気持ちで戦いました。それは僕だけでなく、ピッチに立っている選手や、仙台から駆けつけてくれたスタンドのサポーターからも感じられた。それが結果につながったと思っている」
試合後のオンライン会見で、劣勢をはね返した引き分けに胸を張り、「最低でも勝ち点1を持ち帰るのにふさわしい戦いだった」とチームの戦いを称賛。3月6日のJ1第2節、川崎フロンターレとのホーム開幕戦に向けて「ホームでの試合が待ち切れない。またサポーターに会えるのを楽しみにしています」と笑顔を浮かべた。
現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE
