上写真=クリスティアーノはオフ期間中も体を動かして、万全の状態でキャンプ入りした(写真◎スクリーンショット)
「兄貴分」として
「ミカはチームメートだったし友だちだったけど、残念ながらもう過去の人」
2020年のJ1リーグで28ゴールを奪って得点王とMVPのダブル受賞を果たした柏レイソルのFWオルンガは、今年はもういない。ご存じの通り、カタールのアルドゥハイルに移籍して、柏としては大幅な戦力ダウンが叫ばれている。
でも、クリスティアーノにとっては、それはもう過去のこと。「これからは自分たちが新たな形で、新たな選手と連係を取りながら、攻撃面で組み立てていい形でやっていかなければならない」と前を向き、「ミカ・ロス」から抜け出して、次のステップに進んでいる。
JリーグYBCルヴァンカップ決勝を1月4日に戦って、オフを挟んで始動したのが2月3日。1カ月のオフが明けて3週間強で開幕を迎えることになる。準備期間は例年に比べて短い。だが、不安はないという。
「始動から開幕まで短いと言われていますが、フィジカルコーチのディオゴ(リニャーレス)が組んだスケジュールを見ていると、開幕のタイミングでいい状態まで上り詰めて、そこから試合を進めながらさらに状態が良くなっていくという考えでやっています」
コンディションアップはきちんと計画されているようだ。昨季は2月の開幕戦に出たあとに筋肉系のトラブルで10月まで欠場していた。オルンガが抜けたいま、クリスティアーノへの期待は高まるばかりだから、コンディションの維持がチームの不沈を左右する。
柏では通算7シーズンを迎える。もちろん、外国籍選手の中では最長で、兄貴分としての自覚も強い。新規入国制限で合流のタイミングは流動的だが、新加入選手を迎え入れる準備は整えている。
「ドッジはSNSで話をして、アンジェロッティはまだコンタクトはありませんが、クラブの外国人選手の中で一番長く在籍していることもあって、いままで経験してきたことを新加入選手に伝えて、長いシーズンを総力で戦うためにもなるべく早くチームに馴染めるように、そして戦力になるように手助けしていきたいと思います」
記憶に新しいルヴァンカップ決勝での敗戦は、もちろん悔しかった。でも、いまなら堂々と言える。
「準優勝だからといって劣等感を持つことではありません。2位になったのは決勝まで駒を進めたということですから。対等にFC東京と戦いましたし、勝負ではどちらかが勝ってどちらかが負けなければいけないものです。今年もいろいろなカップで決勝に進んだりリーグで上位に食い込むために、準備して力を発揮してたどり着きたいと思っています」
そのために、ゴールへの意欲は増すばかり。
「サポーターを幸せにするために、得点を挙げていきたいと思います」