上写真=充実のキャンプを過ごし、日増しにJ1レベルに慣れているという池田昌生(写真提供◎湘南ベルマーレ)
最初はスピードに戸惑った
今季、J3の福島ユナイテッドから完全移籍で湘南ベルマーレに加入したFW池田昌生。1次キャンプからすぐにチームに馴染み、のびのびとプレーしている。持ち味である一瞬のスピードを生かすために2次キャンプでは、意識していることがある。
「選手たちと積極的にコミュニケーションを取るのが一番。新しいチームに入り、周りの選手の特徴を理解することもそうだし、僕の持ち味ももっと知ってもらわないといけません。お互いの良さをすり合わせないと」
冗談を交えて話すこともあるようだ。中学生まではセレッソ大阪の下部組織で育ち、高校は現在ドイツのフランクフルトで活躍する鎌田大地と同じ京都の東山高校に通った。18歳まで関西で暮らし、テンポのいい関西弁も特徴的。「たまには役に立ちます」と笑う。
コロナ禍の影響で宿泊ホテルは一人部屋。コミュニケーションは練習場でのやり取りがほとんどになる。トレーニングでは寸暇を惜しんでいろいろと確認している。J3からJ1のクラブに移籍し、当初は少し戸惑うこともあった。
「スピード感は一番違いました。パス、攻守の切り替え、カウンターなど、そのすべてが速かった」
それでも、少しずつ慣れてきている。
プロ4年目にして、初めて挑むJ1。移籍する前にはC大阪のジュニア時代から約5年間、一緒にプレーした元湘南の鈴木冬一(現ローザンヌ・スポルト=スイス)にも相談した。一歳下の後輩ではあるが、同期のような付き合い方をしている。電話で連絡すると、軽い感じで背中を押された。
「いけるやろ」
後輩に言われるまでもなく、自信は持っている。今シーズンは常に試合に絡んで、まずはJ1初出場、初得点を目指す。福島に恩返しするためにも移籍1年目から活躍することを心に固く誓っている。