FC東京の三田啓貴が2日、キャンプ地でオンライン取材に応じ、新シーズンへの意気込みを語った。昨季のルヴァンカップ優勝でプロ入り後初タイトルを獲得し、次になる目標は定まった。チームにさらに貢献すべく、始動から全力で練習に取り組んでいる。

上写真=キャンプで連日、切れのある動きを披露している三田啓貴(写真提供◎FC.TOKYO)

今季はどんどん前に出て行く

 コンディションは良好だ。ハードなシーズンを送り、さらに今年の1月4日までルヴァンカップ決勝を戦って、例年に比べてオフが短くなった。しかし、かえって「そんなに落とさずに」始動できた三田はいう。キャンプでも体はよく動き、気持ちの充実も感じていると話す。

 そして何より、モチベーション高く取り組めているのは、自身の中でFC東京のサッカーにフィットしてきたとの実感があるからだ。長谷川健太監督が深化させてきた運動量とハードワークがベースとなるサッカーを自身の中で消化できたことが大きい。2019年7月に3年半ぶりにチームに復帰したが、同シーズンは14試合(先発7試合)に留まった。昨季もシーズン途中までなかなか出番をつかめずにいたが、チャンスをしっかりものにして、26試合(先発16試合)と存在感を高めた。

 それは出られない期間も前向きに取り組んだ結果だった。「クラブは自分に対して高いお金を払って、神戸から取ってくれた。自分の立ち位置がそんなところじゃ、東京に対しても申し訳ないという気持ちがありました。だから気持ちを落とさせずに、やっていた」。真摯な姿勢で練習に励み、チームのスタイルにも適応。次第に出番を増やしていった。

「このサッカーに慣れるのに時間がかかったと思います。以前いたチームは展開がゆっくりで、どちらかと言えば、もっとボールを保持する。自分も態勢を整える時間がありました。今は、求められることが違います。自分自身、もっとスプリントだったり守備の強度が必要でしたが、それを体に染み込ませることがすぐにはできなかった」。現状把握から始めてやがてタフさを身に付けた。その結果が、昨季のプレーにも表れた。そして新シーズンはさらに高みを目指す。自分の中で、目標も設定し済みだ。

「もうちょっと得点に絡むプレーをしていきたい、5得点5アシストくらいしたいと自分の中で勝手に決めて。やりたいと思っています」

 昨季は1得点4アシスト。無理な数字ではないだろう。言葉に、熱がこもる。

「そのためには、一つ一つのプレーの強度を上げないといけない。こういうサッカーの中で自分自身がどんどん前に出て行って、息が上がった状態でどういう攻撃ができるかが大事になってくると思う。キャンプの中でもしっかり強度を上げて、そういう状態でもいいクロスを上げるとか、50メートルスプリントしてゴール前に入っていって、シュートの精度が落ちないようにするとか」

 目標達成のために、キャンプでしっかり自分を追い込んでいるという。

「昨年は連戦が多かったですが、いま主にやっているのはインサイドハーフで、運動量が本当に求められます。ただ、ベースはできました。チームとしても、自分の中でも。(インサイドハーフは)中間でボールを受けることもできますし、守備にも攻撃にも関われるというところで、自分に最適なポジション。今年も楽しみです」

 昨シーズンは最後にルヴァンカップ優勝を果たし、プロになって初めてのタイトルを手にした。次に狙うべきは、リーグ制覇。クラブの悲願であり、三田自身にとっても獲得を願ってきたタイトルだ。5得点5アシストを達成し、チームにより多くの勝利をもたらすーー大願成就へ、今季はスタートから三田がチームをけん引する!


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