上写真=キャンプで日増しに連係が深まっていると感じていると話したクレーベ(写真提供◎YOKOHAMA FC)
カズから「困ったときはそばにいる」と言われました
2019年にジェフユナイテッド千葉に加わり、ゴールを量産した。ポストプレーでは強さとうまさを発揮し、攻撃の基準点にもなった。だが、昨シーズンはチームが尹晶煥監督を迎え、守備の再構築を図る中でなかなか守備的な役割を消化できず、ゴール数も減少。7得点に留まり、十分に力を発揮できなかった。
心機一転、横浜FCに加わった2021シーズンは、まずは自身の本分であるゴールでチームに貢献すると意気込む。
「チームがうまいくことが最優先なのは変わりないですが、常日頃からベストを更新することに注力しています。日本に来て最初の年にジェフで17得点を挙げました。それ以上の得点を挙げてチームに貢献することを目標にしたいと思っています」
J2とJ1のカテゴリーの違いがあり、試合数も異なるとはいえ、目指すのは自身の記録『更新』だ。キャンプが始まって10日が過ぎ、日増しにその自信は深まっている。
「僕の特長はゴール感覚が優れていて、ゴールが奪えるところだと思っています。なるべく早くチームメイトに自分の特徴を知ってもらうように。ただ、相手任せではなくて、僕自身もチームメイトの特徴をしっかり理解して、各々の特徴を理解したうえで一致団結すれば、われわれはより高みを目指せると思っています」
「ゲーム形式の練習やキャンプでの紅白戦では、1チャンス、2チャンスが毎回、必ずあります。最後に味方が僕のところにつないでくれるという信頼感も感じています」
チャンスの数が増えれば、それだけゴールも増える。単純な方程式だが、「昨年までいたジェフとはスタイルが違います。横浜FCはとくにポゼッションを重視するサッカーで、間違いなく自分自身のサッカーに合っていると思っています」と、横浜FCで自身がより生きると実感する。
そして、新加入ながら自身がスムーズにチームに溶け込めた理由について、一つのエピソードを明かした。ポルトガル語が堪能なカズからこんな言葉を掛けられたという。
「一番最初に話をしました。最初に歩み寄ってくれた選手でもあります。カズさんからは『どんなときも困ったときは僕がそばにいるから』と言葉をかけていただき、とても心強い思いでスタートを切ることができました」
53歳で「持てる力を最大限発揮している」その姿に、日々、刺激を受けているとも話した。
セレソンに名を連ねた経験を持ち、ポルト時代にUEFAチャンピオンズリーグでゴールを決めたストライカーは、来日3年目のシーズンで、自身のすべてをチームに注ぐと誓う。
横浜FCの新ナンバー9に注目だ。