上写真=昨季は大分でプレーした知念慶。今季は川崎Fに復帰し、勝利に貢献すると誓う(写真は2019年のもの◎J.LEAGUE)
異次元のような強さ
1年間、大分に期限付き移籍してプレーしたことが大きな自信となっている。背番号9を背負い、29試合に出場。3ゴールを記録した。「思ったような結果は出ませんでしたが、いろんなことが吸収できたという思いはあります。今までのキャリアで一番、試合に出られたことで、やっぱりすごく経験値が上がったと思う。そういう経験値が上がった部分を今年は出していきたい」。
片野坂知宏監督率いる大分の戦術に慣れるの時間を要したのは確かだ。知念自身も「僕自身、悩んですごく苦労した部分」と明かしている。だが、次第にその中で自分を出すにはどうしたらいいかを考え、「終盤にかけてすごく持ち味を出せるようになった。チーム戦術の中で自分の特長をいかに出すかという意味で、とても勉強になりました」と成果を振り返った。
離れているこの1年間、外から見ていた川崎Fについては「ひとチームだけ異次元のような圧倒的な強さ」と映っていたという。復帰後に、実際にトレーニングして感じた違いとして「以前よりもより、得点を取るために前から守備にいきますし、その迫力はレベルアップしている」と話す。相手を圧倒するサッカーを求める王者チームの中で、いかに自らを表現していくか。それが新シーズンのテーマになるが、自信はある。
「攻撃陣は質が高いですし、個の力がすごいので、基本的にボール前でのチャンスは増えると思う。そういうチャンスをFWとして、結果に結びつけることが大事かなと思います」
「できれば二ケタ(得点を)取りたいですけど、まずは試合に出ることを近い目標にしてやっていきたいです」
今季、クラブは知念自身が「割と得点できている大会」というイメージを持つACL制覇を目標に掲げている。知念は過去に9試合に出場し、3得点の成績を残す。リーグ連覇にもアジア制覇にも、その力が必要な時が来るだろう。
「相手に対策されたり、連戦でなかなかチームが一丸となれない時期もあると思います。(目標達成には)全員がいい準備することが大事。それが連覇のカギになると思うので、僕自身も出番がなくても腐らず、常にいい準備をしたいと思っています」
強い決意と覚悟を持っての王者チーム復帰だ。
「日本で一番レベルの高いチームでやるというのは幸せなこと。若い年齢ではないので危機感持って、全力で頑張りたいと思っています」と意気込んだ。