柏レイソルのキャプテン、大谷秀和が今日1月4日に行なわれるFC東京とのルヴァンカップ決勝を前に、公式会見に登壇した。サッカーができる喜びと感謝を胸に、そしてチームの未来のために、決勝の舞台に上がると話した。

上写真=前日会見に臨んだ大谷秀和。リラックスした表情で「良い準備ができた」と話した(写真◎J.LEAGUE)

サッカーができる喜びを表現したい

 前回、柏レイソルがルヴァンカップに優勝した2013年、大谷は決勝の舞台に上がれなかった。準決勝第2戦で警告を受け、累積で出場停止となってしまったからだ。だからこそ、7年越しに戻ってきた決勝の舞台には人一倍の思いを持っているかと思われた。だが、柏の誇るキャプテンは、個人的な感情ではなく、チームの未来のために、決勝に臨む覚悟を決めていた。

「以前、チームが続けてタイトルを取らせてもらったときというのは、チームとしてものすごく自信に満ち溢れていましたし、様々な経験をして、選手だけではなく、クラブの考えるレベルも上がっていたと思います。ただそこでまた降格などを経て、今ようやくこうしてタイトルを争うところに戻ってこれた。決勝を経験したことのない選手も多いですし、タイトルを取ったことのない選手も多いですけど、だからこそタイトルというものを取れれば、新シーズンに間違いなくつながっていくと思う。何が何でもタイトルを取りたいと思います」

 ルヴァンカップはリーグ戦とは異なる大会だ。とくに大会序盤ではリーグ戦ではなかなか出場機会のない選手が出場するケースも多く、より多くの選手が『戦う大会』と言える。ベンチ入りできる人数は限られるが、決勝はまさにチーム全員の力でたどり着いた舞台。出場できない悔しさが分かるがゆえに、個人的な感情よりも優先すべきものがある。

「ルヴァンカップで言えば、予選から多くの選手がピッチに立ってきましたし、本当チーム一丸になって、全員で勝ち上がってきたという自負があります。その中で誰が決勝のピッチに立つのか分からないですけど、予選に出てケガをしてしまった選手もいますし、そういう選手の思いというのはチーム全員が理解していると思う。このカップ戦のタイトルを取るというのは、2020シーズン、レイソルで戦ってきた選手たちにとってすごく大きい。今シーズンはサポーターの方々も声を出せなかったり、新たな応援スタイルでストレスもあったと思いますけど、そういう中でも自分たちがいろんな方に支えられきた恩返しが、タイトルを取ることでできればなと思っています」

 今回の決勝は、本来11月7日に開催されるはずだった。柏のチーム内で新型コロナウイルス感染症のクラスターが起こったことで延期となった。そのことを踏まえて、キャプテンは言った。

「11月の試合が延期になってしまったことで、FC東京の選手、関係者の皆さん、ルヴァンカップを開催するにあたって動いてくださっていた関係者の皆さんに迷惑をかけてしまった。延期になったことは、自分たちにとっては、あの状態でベストできたこと言えばそういうわけではないのでありがたいことではありますけど、こうして開催できたことは、いろんな方のおかげ。迷惑をかけてしまたぶん、しっかりとした良いゲームを見せないといけないと思います」

「こういう状況で、試合が開催できるというのは本当に多くの人の力があってこそだと思うので、自分たちが何よりも思い切ってサッカーできる喜び、タイトルを争う舞台に立てる喜びを精一杯に表現しながら、レイソルに関わる全ての人が笑顔になれる結果で終わりたいと思います」

 決勝の舞台に立てない仲間。会場に足を運べないファン・サポーター。開催に尽力してくれた人たち。さまざまな人の思いを背負い、感謝の念を胸に抱いて大谷は国立のピッチに立つ。


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