2ゴールを演出したファン・アラーノ(写真◎J.LEAGUE)
■2020年12月12日 J1リーグ第32節(@カシマ:観衆7,907人)
鹿島 2-0 清水
得点:(鹿)上田綺世2
逆転でのACL出場権獲得へ。「僕は確信している」
その正確な右足が、鹿島の2ゴールを演出した。まずは4分にCKで上田綺世の得点につなげると、12分には自陣でボールを拾って独走し、上田に決定的なスルーパスを送って2点目をアシスト。「カウンター気味になって、上田選手の本当に素晴らしい動き出しで、パサーにとっては一番出しやすいタイミングと状況をつくってくれた。あとはそこに合わせるだけ。(ゴールは)彼の能力」と、ファン・アラーノは追加点の場面を振り返った。
ホームのカシマスタジアムで迎えているシーズン終盤の4連戦。11月25日の柏戦は1-4で敗れたものの、同29日の浦和戦(4-0)、そしてこの日の清水戦と複数得点での完封勝利を収めている。「サポーターが期待しているのは勝つこと。このクラブは勝たなければいけない。結果が無失点で終わっていることは、チーム全体としても自信が深まります。前の選手の一人として、キーパー、両サイドバック、両センターバックがしっかり守ってくれているという安心感もあるので、攻撃に専念することができる」と、来日1年目のブラジル人アタッカーは好調の要因をそう語る。
そして、2020年シーズンも残すは最終節のC大阪戦のみ。12月16日のC大阪の結果次第では、19日のシーズンラストマッチでは来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を懸けて争われる可能性も出てくる。5位から3位へと順位を上げてシーズンを終えることが今の目標だ。
「まずレッズ戦と今日の試合に来てくださったサポーターの皆さんに感謝するとともに、最終節のセレッソ戦に多くの方々が(カシマスタジアムに)来て、我々がACLの出場権を手にする光景を目に焼きつけてほしい。僕自身はプラス思考でいます。そういう状況になることを僕は確信しているので、その中で結果を出すことができればと思います」
ファン・アラーノは自身にとっての新たなステージへの扉を開くべく、強豪との最終戦でも勝利を誓う。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE