明治安田生命J1リーグ第27節で清水エスパルスがセレッソ大阪に3-1で勝利を収めた。今季初の連勝のきっかけになったのは、ヘナト・アウグストの先制ゴールだ。49分に中央をきれいに割って最後はオーバーヘッドキックで流し込んだ。

上写真=ヘナト・アウグスト(中央)が見せた中央突破からの一撃はインパクト十分!(写真◎J.LEAGUE)

■2020年11月14日 J1リーグ第27節(@アイスタ:観衆6,076人)
清水 3-1 C大阪
得点者:(清)ヘナト・アウグスト、中村慶太、カルリーニョス・ジュニオ
    (C)清武弘嗣

相手選手に「ナイスゴール」と言われたこともうれしかった

 ゴールへの思いが、まっすぐに届いたような先制弾だ。

 49分のこと。中央を強引に割って入るような形で突き進み、最後はオーバーヘッドで流し込む鮮烈な一撃。

「エウシーニョからもらって(西澤)健太に出そうとしたときに浮いて、カルリーニョス・ジュニオにパスしてまたもらって、競り合いになって何とかして抜こうとした結果、最終的にキーパーも抜いて、ああいう形でしか決められなかったので、決まってよかったです」

 もちろん破顔一笑だ。

 センターサークル内のエウシーニョから前でもらい、ワンタッチで右の西澤に流したボールが浮いたものの、ヘッドでつないでもらってリターンパスを受け、これをヘッドで左のカルリーニョス・ジュニオへ、さらにこれもヘッドでパスが返ってくると、ワンタッチで持ち出したところにDFとGKが寄せてきた。しかし先にボールをつつくとまた浮いたので、最後はゴールに背を向けたままとっさにオーバーヘッドで右足で流し込んだのだった。エウシーニョのパスからたった9秒の電撃的な中央突破とオーバーヘッドはインパクト十分だった。

「ああいう形でしかシュートができなかったので、うまくオーバーヘッドができてよかったです。素直にうれしい。相手選手に『おめでとう、ナイスゴール』と言われたこともうれしかったです」

 監督交代で難しい時期にあって、勝利を渇望するパワーが一つになったようなゴールだったが、本来は守備の人。チーム事情や高い守備能力からDFとしてプレーすることが多かったが、ボランチに戻って生き生きとピッチを駆け回った。

「本来のポジションはボランチなので、楽しんでやっています。でも、チームのためにすべてを出していきたいので、そのためであればどのポジションでもやっていきます」とその献身性は何とも頼もしい。

「とても集中してプレーできました。自分だけではなくチーム全体として成長していて、内容も結果もついてきました。最初から最後までハードワークできたし、自分の役割もはっきりしてきたので、もっともっと成長したいです。これで満足せずに、個人としてもチームとしても成長したいと思っています」

 ピーター・クラモフスキー監督と契約解除、平岡宏章監督が急きょ、就任したが、前節のヴィッセル神戸戦から2試合とも3-1で勝利を収めた。今季初の連勝で意気上がるが、感謝の気持ちがヘナト・アウグストを突き動かす。

「ピーターさんには感謝の言葉を伝えたいと思います。残念ながら結果を出せなかったけれど、私たち一人ひとりのために仕事をしてくれました。うまくいかなかったけれど、感謝しかありません。監督が代わってもこれまで積み上げてきたパフォーマンスが出せているし、守備でも我慢できました。より集中できて、しっかりやることができました」

写真◎J.LEAGUE


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