横浜FCの下平隆宏監督が明日14日のサンフレッチェ広島戦を前に取材に応じた。今季、カップ戦とリーグ戦で2度対戦しているが、いずれも完敗。チームの持ち味をまったく出せなかった。敵地で三度目の正直を狙う。

上写真=横浜FCを率いる下平隆宏監督。広島戦でリベンジを誓う(写真◎Getty Images)

本当にスキのない相手

 2月のシーズン開幕戦、ルヴァンカップで0-2で敗れ、J1第8節のリーグ戦でも同じく0-2が敗戦。ともにホームゲームだったが、横浜FCはやりたいことがやれずに、広島に敗れた。

 印象的だったのはJ1で対戦した試合。ビルドアップを寸断され、守勢に回ることが多かった前半に、広島アタック陣のモビリティーによってCBをつり出され、失点した。後半は3-5-2から4-4-2にシステムを変更し、守備面は安定したが、結局ゴールを奪うことはできなかった。

「広島戦の前のミーティングでも、今シーズン、ルヴァンカップとリーグ戦で戦ってみて一番、難しい相手だったし、歯が立たなかった相手だと僕自身も思っていると、選手たちに話をしました。そういう相手に対してどうするかを、今週、トレーニングしましたね」
 具体案はもちろん、明かせないが下平監督は、「少し変化は必要かなと思います。広島は水曜日に試合をしているので、もしかしたらメンバーを替えてくる可能性もある。そういうところも予想しながら、変化を加えていこうかな」と、今回の対戦に向けては語っている。

 広島のストロングポイントについては、まず守備の堅さを挙げる。

「後ろで5枚を作って、5-4-1のブロックを敷いたときは非常に堅いですし、前からのプレスも非常に整備されていて、とくにボランチもどんどん前から人をつかみに来る。そういう部分は、非常にパワーがあるし、それならと、こちらが背後を取りに行ったところでも、後ろの3枚が堅いと。本当に穴のない、スキのない相手だと思っています」

 そんな相手といかに対峙するのか。まずは守備面。前回対戦では、横浜FCが仕掛けるプレスに対して、シンプルにボールを蹴り返す広島に、ことごとくセカンドボールを回収されて劣勢に立たされることになった。相手のロングボールをしっかり跳ね返し、ボールの回収力を上げる必要があるだろう。

 そして攻撃面。前回はビルドアップの循環点を積極的に潰しに来る広島の勢いに気圧されて、ボールの流れがたびたび後ろ向きになった。今回は恐れずにビルドアップすることが肝要だ。しっかりポジションを取り、パスをつないで、ポゼッションを確立したいところ。ボールを握れば、逆サイドや裏への攻撃も生きてくる。

 下平監督が加える変化の中身は試合を見るまで分からないが、想像するに、回収力を上げ、プレッシャーの中でビルドアップを成立させる『人材』をピッチに配すのではないか。

 シーズンは残り7試合。いい形で締めくくるために、苦手・広島に三度目の正直を狙いたい。


This article is a sponsored article by
''.