FC東京は11月10日、来季も長谷川健太監督が指揮を執ることを発表した。今季はJリーグYBCルヴァンカップ決勝に進出し、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の優勝も目指していて、「評価していただいた」と長谷川監督も気を引き締めた。

上写真=長谷川健太監督は来季契約を更新。ルヴァンカップ決勝延期にもていねいなマネジメントでチームをもり立てる(写真◎F.C.TOKYO)

「アップテンポのゲームはうちも望んでいる」

「ありがたいことに評価していただきました。今季はリーグ戦ではなかなか思うような成績を残していませんが、ルヴァンカップ決勝とACLがあるので全力を尽くしたいと思います。そして来季こそはということで、リーグタイトルを全員で一丸となって獲りにいきたいと思います」

 11月10日、長谷川健太監督が来季もFC東京で指揮を執ることが正式に発表された。清水エスパルスで6年、ガンバ大阪で5年、そしてFC東京では2018年から4年目を迎えることになる。いずれも長期政権が続く。

「勝っていかないと評価されない世界だと思いますので、自分一人だけの力ではなくてコーチングスタッフやメディカル、フィジカルコーチなど、人に支えられているのは間違いないです。ガンバから一緒に来たスタッフもいますし、東京で新しく仕事したスタッフも含めてみんなが力を出してくれて助けられています。人や縁には恵まれているのかなと思います」

 気持ちも新たに今季のラストスパートをかけることになるが、11月7日のルヴァンカップ決勝が延期となったことで、前節の川崎フロンターレ戦から中10日と時間ができた。

「コンディションについては決勝に向けていい状態に合わせていたので、この延期でも心配はしていません。ただ、気持ちの部分ではやりたかったけれど、という喪失感はあって、それは選手たちも同じ気持ちだと思います。延期になったということを受けて休んだりもしながらリスタートして、この1週間で選手たちと一緒に切り替えを図ることができました」

 北海道コンサドーレ札幌、名古屋グランパス、ベガルタ仙台と戦ったら、ACLだ。ここで一呼吸入れることができたから、次の札幌戦をアジア王者への道のりの第一歩としたい。札幌のペトロヴィッチ監督との対戦は「J1通算200勝監督同士の初めての対決」になるという。札幌は前節、12連勝中の川崎フロンターレに勝っていて、勢いがある。「最初からアップテンポのゲームになると思います」と警戒している。

「策はないです。ペトロヴィッチ監督とは清水時代から試合をしていて、必ずどの試合も非常にスリリングな、『斬るか斬られるか』の展開になりますので、いつも楽しみにしています。緊張感のある試合になると思っています。200勝同士と言われても本人としてはピンとこないですけど、ミシャ監督との試合は大昔から楽しみな一戦と位置づけています」

 この両指揮官、これまでJ1リーグでは20試合で対戦して、長谷川監督の8勝6分け6敗という戦績だ。今回はどうなるだろう。

「札幌は守備の部分でチームとしてのまとまりが出て、洗練されてきた印象で、難しい試合になると思っています。アップテンポのゲームはうちも望んでいる展開なので、どちらがしっかり前で守れて決めきれるかになると思います」

 現在、リーグは4連敗中。スリルを楽しむような90分を乗り越えて、連敗脱出、そして「契約更新祝い」といきたい。


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