柏レイソルの背番号18、瀬川祐輔が清水エスパルス戦で途中出場を果たし、8月19日の神戸戦以来、2カ月半ぶりにプレーした。指揮官の信頼厚いアタッカーの復帰は、チームにとって大きなプラスとなりそうだ。

上写真=清水戦でアディショナルタイムも合わせて30分あまりプレーした柏の瀬川祐輔(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月31日 J1リーグ第25節(観衆2,720人/@三協F柏)
柏 0-0 清水

感覚を戻すことに必死だった

 昨季のJ2優勝の立役者が、ピッチに帰ってきた。後半、60分。仲間隼斗に代わって登場すると、左サイドハーフとしてプレーした。

「数カ月ぶりの試合だったので、何かしようというよりは、自分の良さを出しながらコネクトというか、(小林)祐介やマーさん(三原雅俊)にボールが入ったときに受けて、(古賀)太陽を高い位置で走らせてというイメージを持っていました。あとは相手のダブルボランチの脇が空くことはスカウティングで分かっていたので、そこを意識しながらプレーしました。本当に久しぶりの試合だったので、自分の良さをどこまで出せるかということと、感覚を戻すことに必死でしたね」

 無我夢中でプレーした時間は30分強。その時間は瀬川にとって大きな一歩になった。

「復帰してから紅白戦もできていない状態でした。でも準備はしていました。久々ですごくきつかったけれど、ボールの受け方や前に運んでいくことは、むしろ離脱前よりも良くなった印象があります」

 戦列を離れていた時間も無駄にはしなかった。自分を見つめ直し、自身にプラスアルファをもたらす努力をしてきた。だからこそ、自信もある。

 試合後に明かしたところによれば、瀬川は今季開幕戦で左足のじん帯を痛めていた。リーグ中断期間にリハビリに努め、再開直後からプレーを続けていたが、結果、状態は悪化。8月末にはトレーナーと相談の上で手術に踏み切っていた。その後はリハビリに励んでいたが、チームがルヴァンカップ準決勝で横浜F・マリノスを下したことでペースを上げ、今回、ついに復帰するに至った。

「マリノスに勝った翌日には、僕だけじゃなくてほかのケガをしていた選手たちもモチベーションが上がっていました。僕的には、ここは逃したくないと思っていましたし、ここまで連れてきてくれた仲間に感謝しつつ、アピールしていきたい」

 このタイミングで戻ってきたのは、偶然か、必然か。

「今は自分の去年までのようなプレーに、どれだけ早く戻していけるか。そこにプラスして以前できなかったプレーをできるようになっている感覚もあるので、その精度をどれだけ高めていけるかだと思います。そして結果だとも思うので、結果を意識して仙台戦に臨んでいけたらと思っています」

 仙台戦、そしてルヴァンカップ決勝へーー。パワーアップして帰ってきた瀬川祐輔とともに、チームはここからシーズンのクライマックスを迎える。


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