上写真=天野は中盤で奮闘したものの、チームは敗れて3連勝ならず(写真◎J.LEAGUE)
■2020年10月28日 J1リーグ第32節(@Eスタ:観衆1,984人)
広島 3-1 横浜FM
得点:(広)レアンドロ・ペレイラ、オウンゴール、永井龍
(横)チアゴ・マルチンス
決定機を決められず
「最初に3回くらいビッグチャンスがあった中で、決め切れなかった。ああいう形で1回のチャンスで先制されてしまうと、広島のように(守備の)ブロックをしっかり敷いてくる相手に対しては、こういう試合展開になってしまう」
試合後のオンライン会見で、天野純は悔しそうに試合展開を振り返った。横浜F・マリノスは20分過ぎから、FW前田大然やFWジュニオール・サントスが際どいシュートを放つ決定機があったものの、サンフレッチェ広島の堅守を崩せず。逆に33分に先制されると、その後も攻めあぐねる展開が続いた。
「自分がどちらかのサイドに寄ることで数的優位を作れて、突破できているシーンが最近は多い。そこは意識的にやっているし、出ている11人が同じサッカー観でできている」と語ったように、3センターの一角に入った天野も絡みながら、先制された後も意欲的にゴールに迫った。だが前半同様に決められないまま、62分にセットプレーからDFチアゴ・マルチンスがオウンゴールを献上して2点差に。試合終了間際の失点で0-3となった後、PKで1点を返して意地を見せたが、そこまでだった
この試合は、本来ならシーズン終盤の第32節で、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を戦うために前倒しで消化した。二度にわたるACLの日程変更のあおりを受け、8月中旬からルヴァンカップも含めて22連戦という過酷なスケジュール。最後は敗れたとはいえ、ようやく一区切りつくことができる。
残りのリーグ戦は6試合で、最終節を除く5試合を消化してから、こちらも短期決戦となるACLに向かう。天野は「しっかりリーグ戦で自分たちのサッカーを貫き、ACLという大きなチャレンジがあるので、そこで優勝できるように。これからチーム一体となって、もっと自分たちのサッカーを向上させていければ」と語り、小休止後のリーグ戦での巻き返しと、アジア王者への強い意気込みを示した。
現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE