上写真=永井が走る。それが川崎Fを攻略する方法だ(写真◎FC東京)
長谷川監督「象徴的な選手です」
ルヴァンカップ準決勝、川崎フロンターレとの決戦を控えた長谷川健太監督は、この重要なゲームに挑むに当たって、期待の選手は、と問われると、間髪を入れずに答えた。
「永井(謙佑)に期待したいと思います。前回の対戦では出ていなかったですし、うちの象徴的な選手です。攻守においてアグレッシブにプレーしてほしいと思っています」
前回の対戦、7月8日のJ1第3節でホームで0-4という苦杯をなめたのは記憶に新しい。ただ永井は負傷からの復帰直前で、そのゲームには出ていない。だから、苦手意識はない?
「そうですね。リーグ首位のチームですしリスペクトはしますけど、自分たちが良さを出さないと勝てないと思いますし、僕がどれだけ前線で頑張れるかだと思っています」
つまりは自分たち自身にフォーカスしているということだが、その言葉からは、準決勝を突破するためのポイントが整理できていることがよく分かる。まずは攻撃について。
「うちらしいサッカーをして、一本のチャンスをしっかり決めたいですね。それができる能力の高い選手が揃っているので。自分たちが相手に寄せるところや体を張るところをしっかりとやって、攻撃の部分では僕自身が起点になれるように、得点にこだわってやっていきたい」
「スピードの部分で起点にならないと攻められないと思いますし、相手のラインを下げられるように積極的に狙っていきたい」
「僕が一番先頭でやっているので、動き出さないとチームとしてもスピーディーにならないし、スイッチが入りません。スイッチ役になって、得点にこだわるようにと(長谷川監督に)言われています。(象徴的な選手と言われ)しっかり結果で応えられるようにしたいです」
堅守速攻を名乗るチームだけに、FWとしての守備にも高い意識を置く。
「センターバックを疲労させるのと、あとはボランチですね。あそこにボールが入るとテンポが上がってしまうので、抑えたいと思います」
谷口彰悟とジェジエウというセンターバックを走って疲れさせ、アンカーの守田英正や、場合によってはその近くにまで下がってくる田中碧を走ってつついていく。その上で攻撃の起点になるために走って受けてさばいて、そこからゴール前に走って出ていく。
「永井GOGO! 永井GOGO! 永井GOGOGO!」
まさにチャントを地で行くプレーが、川崎Fを攻略するための重要なファクターになる。