横浜F・マリノス戦で決勝ゴールを挙げたのは、古橋亨梧だ。ヴィッセル神戸が誇る快足アタッカーは、キャリアハイとなる11ゴール目を刻み、チームの勝利に大きく貢献した。得点ランキングでも2位につけている。

上写真=チームの3点目をあげた古橋。結果的にこのゴールが決勝点になった(写真◎J.LEAGUE)

■2020年10月4日 J1リーグ第20節(@ニッパツ/観衆7,279人)
横浜FM 2-3 神戸
得点:(横)エジガル・ジュニオ、小池龍太
   (神)ドウグラス、アンドレス・イニエスタ、古橋亨梧

チームとして勝てて良かった

 圧巻の切れ味を示したのは、56分のことだった。横浜FMの和田拓也からイニエスタがボールを奪い、こぼれ球をドウグラスが拾うと、左サイドでフリーになっていた古橋が反応。中央をドリブルで持ち上がるドウグラスからボールを呼び込んだ。

 パスを受けた古橋はピッチ中央にコースを取りながら細かいステップでドリブルして、3人いた相手の守備者をかわす。ボックス手前まで来ると、右足を一閃。ゴール左隅にシュートを叩き込んでみせた。

 チームの3点目は結果的にこの試合の決勝点になる。自身にとって今季11点目。キャリアハイの記録だ。

「結果的に3点目で勝ちにつながるゴールになったことは、自分としてもうれしいですし、チームとして勝てて良かった」

 圧倒的なスピードと切れ味は、古橋の武器だ。横浜FMに押し込まれる時間が長く、チャンスが限られる中でも守備から攻撃に転じた際に、その特長が際立った。

 得点場面、横浜FMの守備者の数は足りていた。しかし、古橋のボールの持ち方がよく、スピードがあるために相手は飛び込むことができなかった。その結果、横浜FMの守備陣はズルズルと後退するしかなく、間を空けることになった。その一瞬を、古橋は逃さなかった。右足を豪快に振って、シュートは決まった。

 自分の特長を生かしつつ、守備者の心理を察知し、駆け引きに勝ったのが、この得点場面だった。

 三浦淳寛監督就任以来、チームは3連勝を飾ったが、その3試合で古橋は3得点を挙げている(直近5試合では5得点)。リーグの得点ランキングではオルンガに次ぐ2位となり、小林悠と並び日本人選手ではトップだ。

「得点はチームみんなのおかげで取れているので、感謝しています」

 古橋は自らのゴールを仲間のおかげだと強調する。そうだとすれば、チーム状態が良好な証とも言える。11ゴールはキャリアハイだが、その数字はこれからも更新され続けるに違いない。


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