上写真=三浦新監督の初陣となった札幌戦で郷家はイニエスタとハイタッチ(写真◎Getty Images)
「守備の意識は変わった」
ヴィッセル神戸は9月21日付でトルステン・フィンク前監督が退任。マルコス・ビベス・アシスタントコーチが代行で指揮を執った23日の明治安田生命J1リーグ第18節、サガン鳥栖戦と、三浦淳寛新監督の就任初戦となった26日の第19節、北海道コンサドーレ札幌戦に勝ち、2連勝と調子を上げている。
この2試合に先発出場したMF郷家友太は、札幌戦では4-0の大勝につながる2点目を決め、今季3得点目。8月の第11節で今季2得点目を決めて以降、しばらく負傷離脱していたが、9月12日の第16節に途中出場して復帰し、監督交代後は2試合続けて先発出場している。
29日の練習後にオンライン取材で報道陣に対応した郷家は「なかなか勝てない状況が続いていて、チームが一致団結しなければいけないと、アツさんから言われていた。本当にその通りだし、それが札幌戦に表れたと思う」と前節を振り返った。「ボールを奪われてからの、みんなの切り替えるスピードが速く、すぐに奪い返すことができたシーンが多かった。それが無失点で終わることができた要因だと思うし、守備の意識はアツさんになって変わったと思う」と確かな手応えをつかんでいる。
攻撃面では、基本に忠実な動きが効果をもたらしているようだ。「当たり前ですが、ポゼッションをする上で『出して、動く』ことは、監督が代わってみんなが意識したところだと思う」と説明した郷家は、「『出して、止まる』ことも大事ですが、動くことによって相手を崩す意味もある。札幌戦は『出して、動く』を繰り返して相手を混乱させたと思うし、パスコースがたくさんあると、やっていて感じた」とピッチ内の光景についてコメントした。
「『出して、動く』ことができていないことは、アツさんからもミーティングなどで言われていた。ひと言、言われるだけでみんなの意識が変わったんじゃないかと思う」と言うように、わずかな変化が大きいとみている。9月30日は、日程を前倒しして行なわれる第29節で名古屋グランパスと対戦。攻撃について「アンドレス(・イニエスタ)など、スーパーな選手がたくさんいる。自由にやらせてもらっている」と語る郷家が、新体制3連勝につながる活躍ができるか注目される。