上写真=迫力のある守備と攻撃のスイッチ役になって、川崎Fの快進撃に欠かせない(写真◎Getty Images)
「早く日本で1点取りたい」
止まることを知らない川崎フロンターレが次に戦うのは、浦和レッズだ。
青黒の鉄壁。センターバックとして超攻撃的なチームをしぶとい守備で支えるジェジエウは、今季リーグ戦は14試合に出場している。そのほとんどを谷口彰悟と並んで戦うが、直近の第16節サンフレッチェ広島戦は山村和也とコンビを組んだ。
「(谷口)彰悟と一緒に出ることが多いですが、そのとき以上にコミュニケーションを大事にして、お互いのやりたいことがどうしたらやりやすくなるかを話し合いながらプレーしました。やりにくさは全然なくて、ヤマ(山村)も素晴らしいディフェンダーですし、やりやすいようにできたと思います」
「広島の2人のブラジル人フォワードは高さも強さあって、ボール扱いが器用でキープもできる選手でした。ただ、しっかりと分析して、ヤマとのコンビで特徴を出させないようなディフェンスができました」
谷口とも山村とも気持ちよくプレーできる親和性を披露した形になったが、なかなか変えにくいこのポジションでも組み合わせの幅が広がったのは大きい。次の試合で誰が出るのかも興味深くなるが、その相手は浦和レッズである。
「レオナルドというブラジル人フォワードがいます。そこはしっかり注意していかなければいけません。彼の動きをプレーを見ながら特徴をつかんでいるつもりです。かといって、相手のことばかりではなくて、自分たちのやるべきこと、やらなければいけないことの準備をしっかりやって挑めれば、結果が来るはずだと思っています」
その「やるべきこと」はもちろんジェジエウにとっては守備の約束事を守ることだが、攻撃に絡んでいくところも見ていて面白い。広島戦、14分の田中碧の先制ゴールはジェジエウの旗手怜央への鋭い縦パスがスイッチになった。
「攻撃面でも役に立ちたいと思っていますし、以前よりも前を見ることを意識しながら重点を置いています。試合でもしっかり前を見てボールをつけられたと思います」
攻撃の起点になるプレーで、意識しているのはタイミング。
「ボールを運べるシーンも増えてきたので、もちろん運べるときは運んで、シンプルに出すときにはシンプルにプレーします。その両方を使いこなせればいいですね。出すタイミングと運ぶタイミングを意識しながら良くなってきていると思います」
その先に期待したくなるのは、やはりゴールだ。昨季、チームに加わってからまだ無得点。
「自分も早く日本で1点を取りたいと思っています。そこは自分の中でしっかり要求しながらプレーしているので、次のゲームで取りたいですね」
浦和戦ではレオナルドをきっちり抑えて、自らのゴールで勝利をもたらす…。9月20日はジェジエウの日になるかもしれない。