上写真=名古屋戦に向けてトレーニングする和泉(写真◎鹿島アントラーズ)
やっと結果に結びいた
依然としてチームで唯一、リーグ戦全試合に出場し続けている和泉がチームの『変化』を感じている。ここ2試合は複数得点で勝ち切り、攻撃陣の調子も上向きだ。
「相手陣に入って落ち着いてプレーできていると思います。クロスからのゴールという形が多いですけど、そこまでもっていく部分もそうですし、高い位置に入ったらクロスで終わる部分だったり、中もしっかり、1枚だけではなくて、2枚、3枚と入っていくことができていると思う。そういう部分が得点というところにつながっていると思います」
もちろん、まだまだ完成形というわけではないが、良い兆候が見え始めているのは実感できる様子。
「ずっとやり続けてきて、みんなの意識や(プレーの)精度は上がってきていると思います。ここまで勝てない時期だったり、うまくいかないときもありました、ただ、その中でもみんながブレずにやろうと、技術の部分や精度を高めることを練習から意識してきました。それがやっと試合の結果に結びついているのかなと」
チームの成長を評価した和泉は、一方で改善点も見いだしていた。前節の柏レイソル戦の振り返りながら、指摘した。
「この前の試合(柏戦)に関しては相手が1人少ない中で、一度は勝ち越されました。最後まであきらめずに戦って逆転できたのはチームとしてもよくなってきていると感じますが、その前の決めるところを決めるということもそうですし、一人多い状況で先に失点するというのはあってはいけないことです。一つのミスや集中の欠如によってそういう失点は生まれる。全員でもう一回、気を引き締めないといけない。そこは改善点だと思います」
トライ・アンド・エラーを繰り返し、結果に結びつき始めた今だからこそ、気を引き締める必要がある。次節(5日)は、和泉にとって古巣となる名古屋戦。並々ならぬ思いを持って、試合に臨むつもりだ。
「ルヴァンカップで負けているので(2月16日/●0ー1)、古巣相手に勝ちたいという思いもありますし、今、チームも連勝できていて、みんな自信を持っていい流れができていると思うので、これをしっかり続けていきたい。前回の試合では、自分たちがチャンスがあった中で決めきれずにセットプレーで失点という形でした。名古屋はリーグ最少失点ですし、簡単に点が入るとは思わないですけど、まずは先制点を取ることが試合運びの上で非常に重要だと思っています。逆に先に点をとられると苦しい展開になると思うので、そこはチームで一つになって、落ち着いて試合運びできたらと思います」
中央の守備が堅いことで知られる名古屋をいかに攻略するか。簡単にはスペースを空けない丸山祐市と中谷進之介の2CBを『ズラす』プレーが必要となるだろう。相手最終ラインにスライドを強いるサイドチェンジや守備陣の混乱を誘発するGKと最終ラインの間へのクロス、そして数的優位を生み出す1対1の仕掛けと突破。外から内へのダイアゴナルの走りも含め、サイドの仕掛け人たる和泉の仕事が重要な意味を持ちそうだ。