Jリーグは21日、新型コロナウイルスの陽性者11人を出し、クラスターとして佐賀県と保健所から指導を受けているサガン鳥栖に関し、29日の湘南ベルマーレ戦を中止すると発表。この件について、午後に記者会見を開き、経緯を説明した。

上写真=カップ戦も含め、鳥栖は今日までに5試合が中止(延期)となった(写真◎J.LEAGUE)

関東圏への遠征で感染した可能性も

 鳥栖は現在、感染拡大防止のために保健所から25日までチーム活動の休止を命じられており、練習の再開は26日からを予定している。現実問題として、練習再開の2日後に関東へ遠征し、湘南と試合を行なうのは選手のコンディション面を考えても難しい。こうした状況を鑑みて、鳥栖、湘南、Jリーグで三者で協議。今回、試合の中止(延期)を決定した。この日午後に開かれた記者会見で原博実Jリーグ副理事は「フットボールの観点から8月29日の試合再開は難しいと判断した」と説明し、理解を求めた。

 鳥栖のケースは、佐賀県から集団感染と認定され、厚生労働省からはクラスター対策班が現地入り。選手、関係者はもちろん、家族も含めた大規模な調査の結果、鳥栖市内での市中感染した可能性は低いと判断されたという。一方で関東圏への遠征時に何らかの形で感染した可能性も指摘されている。

 現状のJリーグのガイドラインで明確に定めていない試合中の飲水タイムにマスクを着用せずに指示を出すことや、鳥栖で判明したスタッフルーム内でのマスクなしの会話、ビュッフェスタイルの食事でのトングの共有などについても、Jリーグは厳格なルール作りを改めて進めていくと説明。さらに聞き取り調査の中で家族以外との会食例があったことを明かし、プロトコルの順守を求めていくとした。
 
 鳥栖は26日に活動を再開し、9月5日にホームで横浜FC戦との試合に臨む。なお、今回延期となった試合に関しては代替日程が決まり次第、発表される。


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